15.些細な言葉 ページ17
.
大ちゃんとの交渉が成立して、お互い向き合うように椅子に座った。
「で、探してほしいことは?」
「俺が探してる残り7人の男。薮宏太、八乙女光、高木雄也、伊野尾慧、岡本圭人、中島裕翔、知念侑李。この7人の情報がほしい。」
スマホを取り出して俺たち、Hey! Say! JUMPの画像を大ちゃんに見せる。
それを不思議そうにのぞき込む大ちゃん。
そりゃそうだろう。この時代的に携帯なんてまだ存在しちゃいないし、その不思議な物体の中にはメンバー7人の他に、俺と大ちゃんも仲良さそうに笑いながらくっついてる写真なんだから。
本当に、幸せそうに。
「…俺とそっくりな奴がいる。」
「そりゃ同一人物だからね」
「俺はこんな子供みたいに笑ったりしないぞ?」
おぉ、自分で子供とか言っちゃったよこの人。
「残念だけど、俺の知ってる有岡大貴はこれが当たり前なんだよ。」
納得のいってなさそうに画面を凝視していた大ちゃんは、一点に目を止めてじーっと見つめていた。
「どうかした?」
「…まさかとは思ったが、こいつが」
なに?どうゆうこと?
小さく口角をあげた大ちゃんは、スマホから目を離して俺を見た。
「これなら話は早い。今夜、この先の外れにある路地裏に行ってみな。俺の名前だせばどうにかなるはずだ。それまではここで大人しくしてろ。お前が帰れるまではここに居座ってればいい。」
「え、いいの?ここにいても。」
「どうせ寝床ないんだろ?ここにいた方が情報提供もしやすいし、一石二鳥だろ。」
「…ありがと、」
「別に。…俺は仕事に行くから、山田は夜まで体休めてろよ。」
それだけ言って家から出ていった。
大ちゃんは、あんなに不器用な優しさを見せたりしないけど、
初めて呼んでくれたいつも聞いてたはずの『山田』は、
やっぱり、俺の大好きな大ちゃんその者だった。
494人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
涼奈(プロフ) - いろは。さん» お返事たいへん遅れました!すみません!ありがとうございます!更新頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2018年12月24日 15時) (レス) id: 9c1cc16d73 (このIDを非表示/違反報告)
いろは。 - こんにちは。とても面白いお話で、いつも楽しく読ませていただいています!無理のない程度に、更新 頑張ってください。 (2018年9月16日 23時) (レス) id: 0043e2938f (このIDを非表示/違反報告)
涼奈(プロフ) - ももかさん» ありがとうございます!更新ペースがバラバラですが必ず投稿しますのでこれからもよろしくお願いしますっ! (2018年8月11日 16時) (レス) id: 9c1cc16d73 (このIDを非表示/違反報告)
ももか - 更新、楽しみにしてます!焦らず、頑張ってください! (2018年8月11日 15時) (レス) id: 76b5a75f64 (このIDを非表示/違反報告)
涼奈(プロフ) - 未央さん» ありがとうございます!!更新遅れてしまいすみません、頑張ります! (2018年8月11日 2時) (レス) id: 9c1cc16d73 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:涼奈 | 作成日時:2018年4月10日 17時