2 ページ20
.
「有岡くん!」
収録が終わり、椅子から立ち上がった瞬間、有岡くんの身体が俺の方に傾いてきた。
「...ごめっ、」
「大丈夫?」
抱き止めた時に手から伝わる熱。
「大丈夫ですか!?」
「すみません、一旦ソファに寝かせてもいいですか?」
どうぞどうぞ、とソファの上に置いてあった荷物をよけてくれるスタッフさん。
ひょいと有岡くんの身体を持ち上げると、想像以上に軽かった。
これはご飯全然食べてないな。
「有岡くん、下ろすよ」
ソファに寝かせると、顔に手を置きながら、辛そうに肩で呼吸する有岡くん。
「高木さん!体温計とお水持ってきました!」
「ありがとうございます」
まず、有岡くんの身体を起こし、水を飲ませる。
そして、再び横になった後、脇に体温計を差し込んだ。
「どうですか?」
スタッフさんと一緒に体温計のパネルを覗く。
「38度1分...」
「高いですね...」
「病院行った方が...ん?」
有岡くんに服の裾を掴まれた。
「どうしたの?」
「...たかき、のいえ」
「俺の家?」
有岡くんが俺の目を見て頷く。
とろんとした目に赤く染まった頬。
先輩ながら可愛い。
「分かった。一緒に帰ろうね、有岡くん」
「荷物は僕が持ちますね!」
「ありがとうございます」
荷物はスタッフさんに持ってもらい、俺は有岡くんを背負って、スタジオの前に呼んでもらっていたタクシーへと向かった。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←明るく振る舞う君*(tk×ar)
90人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カパまる。(プロフ) - しょぼんさん» リクエストありがとうございます。少々遅くなるかもしれませんが、ぜひ書かせていただきます(_ _*)) (2022年5月26日 22時) (レス) @page18 id: e2a894e15f (このIDを非表示/違反報告)
しょぼん(プロフ) - リクエストお願いします!高木さんとのお話をお願いしたいです!ラジオ収録時にarさんの体調不良に気付くも、気丈に振舞おうとするarさんを家に連れ帰り、甘々になるarさんを看病するといったお話は出来ますか? (2022年5月25日 17時) (レス) id: 80f9088859 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カパまる。 | 作成日時:2022年5月4日 0時