狼青年とは〇〇しない…~Ryosuke.Y~ (ページ43)

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43.青年side ページ43

俺のことをお薬だと言った彼女は
目を合わせようとはせずに、早くこの場から離れたいようだった。

俺はそんな顔をさせたいわけじゃない。

ただ、俺の気持ちを少しでも理解してほしいだけで…。

でもやっぱり、俺には興味がないフリをしている。

A「あなたは私に必要みたい」

彼女は顔を上げ、俺の目をじっと見つめた。

笑ってるのに、感情は見えない。

頬に手を当てると、彼女は目を閉じた。

やわらかい唇にキスすると
舌が入ってきて俺は理性を失いそうになる。

彼女は分かってて俺を誘っているのだろうか。

「…A」

名前を呼ぶと、背中に彼女の腕が回る。

強く…強く抱きしめキスをした。

消えてしまいそうで、失いそうで…

吸い込まれるような白い肌に、誰にも触れられないようにキスマークをつけていく。

足りない…満たされない。

どうしたら満たされるのかが分からなかった。

気づいたのは
彼女と抱き合って、繋がっている時が唯一の満たされる行為だった。

…俺はきっと、彼女を愛してるんだ。