milk chocolate.... (ページ23)

今日:5 hit、昨日:38 hit、合計:81,627 hit

23 ページ23

・

｢ねえ、｣

｢嫌がってね？この子。手放してあげなよ。｣

ひ｢いや大丈夫ですよ！酔っ払ってるから送ってくんす！｣

明らかにちょっとおかしい状況すぎるでしょ。まあ無理だよね。
でもわたしは必死で助けてほしいと目線を送る。

グイッ

｢やめてあげなって、酔っ払いはうざいだけだよ、やめときな。｣

あんなに強かったひろとくんの手をいとも簡単に離してくれた彼はとっても背が高くて、少し筋肉質そうで、ガタイがおっきかった。

声を出そうにもなかなか、出せなくて。

ひ｢また連絡するね〜！！｣

あんなにしつこかった彼は颯爽と帰って行った。
二度と連絡なんてしない。楽しかったけど下心しかなかったんだな。

と少し反省した。悲しいな、なんで上手くいかんのかな。

と自分に怒りと呆れが込み上げてきて、涙腺が緩む。
泣いたらダメだ。絶対にだめ。

｢大丈夫？とりあえずこれ。飲んで、｣

と助けてくれた方が
何処から取り出したのかマジックのように出てきたお水をくれた

『あの、あ、ありがとうございました！』

｢うん、何があったかわかんないけど気をつけなよ。
女の子なんだから。自分大事にしなきゃ。安売りすんな。｣

そういう彼はキャップを深く被っていて表情がよく読み取れないものの、彼なりに声をかけてくれたのかな。

言い方は厳しいけど、心配してくれてる。きっと。

『そうですよね笑バカみたいにほいほいついてっちゃって、ははは。色々上手くいかなくって、何でもいいやって思っちゃったけど、やっぱりそんなこと無くて、、、』

｢なんか知んないけど、頑張りはみんな知ってると思うよ？
俺は君のことなにも知らないけど。見てる人は見てるし、焦んなくて大丈夫だよ。｣

この人優しい人だ。欲しい言葉をくれるタイプの人だ。