男好きなやぶくんのお話

ybin(?) ページ2

普段はこんなことしない。






まともにメシを作ることなんてこいつがいるときくらいだ。



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『いのお、なにつくってんの？』









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うしろから俺の肩に顎をのせているのが声の正体。






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｢ハンバーグ。やぶ好きでしょ？｣






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そうたずねれば





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『好き、いのおがつくったメシは全部好き。』







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とへらぁっと笑う。






彼とは確か小学生からの付き合いだと思う。






小中高と学校が同じで、



大学ではそれぞれやりたい事のために離れて



そんときはやぶ、ぼろぼろ泣いてたっけな。






そして、おれは建築関係の仕事、



やぶは教師になった今、月に2、3回のペースで



ひょこっと俺の家にやぶがあらわれては



一緒にご飯を食べていると言ったわけだ。








彼はよく俺にひっつきにくるし、


女にいうようなセリフを吐いてはへらぁっと笑う。


根っからの"甘えた”さんだ。




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｢もうちょっとで出来るから向こうで待ってて。｣





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『えー、ここで見てたい。』






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と言いながらソファーに向かう彼の行動は素直で




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｢言動と行動が釣り合ってませんよ。｣






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少しばかりかわいいなと思ってしまう。

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