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眠り姫8 ページ20

** 永遠に **









「...お願いします。」









そのとき、は意外に早くやって来た。









こんなときでも律儀に、気丈にお願いをする知念のお母さんと、どこか優しい目で知念を見つめるお父さんをただ眺めていた。









知念が運ばれる準備が、てきぱきとされている。









知念のきれいな肌も、サラサラの髪の毛も、長いまつげも、知念がいまから起きていつもの笑顔を向けてくる気にしかさせなくて。







「...先生、お願いします。」








その場にいる全員が、深く頭を下げる。









それを見て、あの日以来出なかった涙が溢れ出してきた。









「...っ知念!」









最後に、俺の声を聞いてほしかった。








家族がいるのに我儘なことをしたと思う。









でも、知念の最後の記憶は、俺の声がいい。








手術中のランプが、点いた。









* * * *









缶コーヒーを頬に押し当てる。








タブを押し上げようとしたけれど、何故だか力が入らなくて、特有の気持ちよさとプシュっという音は得られなかった。








ため息をついてコーヒーを置く。








「...前に進まなきゃ、いけないのになぁ。」









そう呟くと、視界がゆらゆらして涙が落ちる。







「有岡さんっ!」









声の方を見ると、ずっと良くしてくれていた看護婦さん。









「...知念さん、有岡さんが名前を呼んだときに、涙を流したんです。...きっと、ちゃんと届いてましたよ。」









思いもよらない言葉に、つい泣き崩れる俺に看護婦さんはさらに追い討ちをかけた。









「...毎日有岡さんが来てくれていたことで、名前を呼んでくれたことで、知念さんはすごく勇気付けられたと思います。」






























『きっとありがとうって、言ってましたよ。』









** おとぎ話じゃないから、この世界は。...目覚めることはできなかったけど。









ー僕の王子さまは、君だけだよ。 **









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(*´-`).。o○(作者から)

脳死、という重いテーマについて書かせていただきました。
本当は、声なんて聞こえないのかもしれないです、でも。
こうあったら素敵だという私の考えです。

デリケートなテーマですので、不快な思いをされた方がいらっしゃいましたらお知らせください。
早急に削除致します。

僕はアヒルになりたかった。(ym×in)→←眠り姫7



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(´-`).。oO(たこやき(プロフ) - とびっ子の跳びっ子さん» はい!頑張りまょう!(*´∀`) (2017年12月24日 10時) (レス) id: c900b5a8b6 (このIDを非表示/違反報告)
とびっ子の跳びっ子(プロフ) - (´-`).。oO(たこやきさん» 見てくださったんですか!?ありがとうございます!頑張りましょう! (2017年12月11日 19時) (レス) id: 9821ae327d (このIDを非表示/違反報告)
(´-`).。oO(たこやき(プロフ) - とびっ子の跳びっ子さん» 作品書かれてるんですね、みましたよ! (´-`*)すごく良かったです♪お互い頑張りましょうっ!(。-_-。) (2017年12月6日 19時) (レス) id: 823a384ab9 (このIDを非表示/違反報告)
とびっ子の跳びっ子(プロフ) - たこやきさん» レスありがとうございます!こちらこそです!私も更新頑張らなきゃ(笑) (2017年12月3日 21時) (レス) id: 9821ae327d (このIDを非表示/違反報告)
たこやき(プロフ) - とびっ子の跳びっ子さん» 閲覧ありがとうございます!コメントとても励みになります♪最近更新できてないですが頑張ります! (2017年12月2日 8時) (レス) id: 823a384ab9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たこやき | 作成日時:2017年4月23日 23時

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