オシエテアゲル。 N.Y×R.Y×Y.C×D.A (ページ41)

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■Story.41 ページ41

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涼介君にそう言われると、二人は頬を膨らましながらも

言い合いを止め、自分の席に戻っていく。

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あ「ありがとう。涼介。」

涼介「全然。もう慣れっこだから。」

あ「そう、なんだ。」

涼介「ずっと一緒にいるからね。というか……」

あ「ん?」

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涼介「俺がオシエテあげてもいいよ。」

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自然な会話の流れで二人と同じことを言い始めた彼。

だけど、すぐににこっと笑って“何てね”とか言って。

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涼介「Aちゃんもそろそろ授業だし、

自分の席に座ったら?」

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あ「あ、うん!」

涼介「よし、いい子。」

あ「子ども扱いした。」

涼介「だって、Aちゃん……子どもでしょ?」

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その言葉にわざと頬を膨らまして、ぷいっとして席を立つと

誰かにぶつかって、顔を上げると……

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あ「あっ…………」

裕翔「何、その反応。」

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わざとではなく、本当に不機嫌な会長さんがいた。

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あ「じゅ、授業始まるから……席座らなくちゃ。」

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裕翔「だったら、俺の隣に来て。空いてるから。」

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あ「え、でも……そんなことしたら怒られちゃうよ。」

裕翔「会長命令。」

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涼介君に視線を送ったけれど、やれやれと呆れているのか

それとも聞こえないﾌﾘをしているのか、口を閉じたまま。

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裕翔「会長命令って言ってんのが聞こえないの?」

あ「き、聞こえてます。」

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裕翔「じゃぁ、座ろっか。」

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態度とは違って、私の手をぎゅっとする彼の力は優しくて

また胸がドキドキしはじめた。

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そして、教室の一番後ろの席に座ってﾁｬｲﾑが鳴った時。

彼は私の耳元でささやいた。

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裕翔「俺を置いて教室に戻った罰だからね。」

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