オシエテアゲル。 N.Y×R.Y×Y.C×D.A (ページ23)

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■Story.23 ページ23

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「痛いの痛いのとんでけー。」

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お母さんみたいなことを言いながら、

その保健の先生は私の足に湿布を貼ってくれた。

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「よし、これで大丈夫。伊野ちゃんの手当ては完ぺきだよ。」

あ「伊野ちゃん?」

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慧「そう、俺ねみんなに伊野ちゃんと呼ばれてるの。

だから、お嬢さんもそう呼んでね?」

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あ「ﾊｲ。」

慧「ﾌﾌ、何か素直で可愛いね。」

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その言葉の後に頬にチュッという音と共に

彼の唇が触れて。

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慧「何かいじめたくなっちゃうんだよね。

素直すぎると。」

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もう一度、先生の顔が近づいて。

だけど、その瞬間に保健室のﾄﾞｱが大きな音を立てて開いた。

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慧「んだよ、会長さん。」

裕翔「邪魔しちゃいましたか、伊野ちゃん?」

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どうして私が保健室にいると分かったのか。

裕翔は私のもとに歩み寄ってきて、手を優しく包んでくれて。

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湿布が当てられた足にも優しく触れた。

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裕翔「痛いよね?」

あ「ううん、そんなこと……」

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慧「あの、保健室でいちゃつくのやめてもらえます?」

裕翔「別にただの会話です。A、歩ける?」

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あ「歩けるよ。というか、資料……ｺﾚ。」

裕翔「あ、ありがとう。」

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ﾎﾟﾝﾎﾟﾝｯと撫でられた頭。

鼓動がﾄﾞｸﾝと高鳴ったのがわかって。

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慧「相変わらず女の子慣れしてるね、会長は。」

裕翔「その言葉そっくりお返しします。」

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