第109話 ページ41
Friskの返事を聞いたPapyrusはFriskに声援の言葉を送る。
「やった!Friskは絶対上手な大使になるよっ!そしてこの偉大なるPapyrus様は上手なマスコットになってやるっ!」
Friskも頼もしいし、Papyrusが頼もしいな。モンスターが安全な存在だって伝えるにはPapyrusみたいな無邪気な奴が丁度良い。
「頼もしいな二人とも……Frisk、俺は今でこそモンスターだが、元は人間だ。困ったことがあったら俺にも相談してくれ。力になるよ」
俺は携帯の電話番号とメールアドレスをFriskに教えて連絡先を交換した。
「よし!さっそくご挨拶しに行ってくるね!第一印象大事!」
「……えっ?」
そのままPapyrusはEbott山を下山しに行った。一体、どこに行くつもりなんだ……。
「てことは……誰かがあいつを見張っててやらないとな。つうわけで先に行くぜ」
Sansはそう告げるとPapyrusとは別の方向に歩み進めた。見張るんじゃなかったのか……?
「まったく!みんな私を頼りにし過ぎだ!Papyrus待て!」
UndyneはPapyrusの後を追いかけていった。それを見たAlphysも彼女を追いかけて行った。
結果、ここに残ったのはTorielさんにAsgoreさん、俺とAsrielにFrisk……。俺はどうするべきなんだろうか?
「懐かしいね」
一言、Asrielはそう言った。その言葉にTorielさんとAsgoreさんは思うところがあった。
今思うと家族全員がバラバラになってしまっていたのだ。それが今こうして集まっている。
「Frisk、あなたは元々この世界で暮らしていたんでしょう……?それなら帰るべき場所があるのよね……?これからどうするの……?」
あれ、そう言えばFriskはなぜこの地底の世界に来たんだろうか?俺は怪しい連中に無理やり放り投げられたが……Friskもそうなのか?
「Torielさんと……一緒に暮らしたい」
その言葉にTorielさんは嬉しそうな顔をした。けど、俺はちょっと複雑な気持ちになる。
Friskはもしかしたら……自らの意思でEbott山に登った。
つまり、それが意味することは……。
いや、喜ぶべきだ。そんなFriskはTorielさんと一緒にいることを望んだってことは、そこにFriskの幸せがあるんだ。
「……まあ。Frisk、あなたって本当におかしな子ね。最初からそう言ってくれれば、こんな苦労はしなかったのに。でも、結果的にはこれで良かったのよね」
Torielさんは笑顔で言う。
「ふふふ、本当に他に行くところがないのなら、あなたのことは私がちゃんと面倒を見ます」
ということはTorielさんの養子になるのか。つまりAsrielの兄弟だから、俺がAsrielと結婚したら……義理の兄弟になるのか。
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作者名:アルフ | 作成日時:2020年1月19日 18時