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第91話 ページ23

王と思われるモンスターのその言葉に続いて、周りにいたモンスター達もFriskに声援を送る。そして次々といろんなモンスターたちが集まっていき、そのモンスターたちも声援を送る。

みんながFriskのために集まった。Friskは一人じゃない。みんながいるから……きっと!

「くっそぉぉ……何でだ!どうして!こんなことあるはずがない!信じられない!」

Floweyは悔しそうに言う。このまま……諦めてくれると嬉しい。そう思った途端、Floweyの表情が邪悪そのものに変わっていた。

「お前たち……みんなバカだね!お前たちのソウルはみんな僕の物だ!」

「な、なに……!?みんな逃げろ!!」

俺はそう叫んだが既に手遅れだった。みんなの意識が遠のく。強大な力の発生に空間が歪み、俺は知らない空間へと飛ばされた。

俺は辺りを見渡すと隣にFriskがいるのを確認した。目が合い俺は尻餅をついていたFriskに手を伸ばして立たせてあげた。

「大丈夫だよ……俺がいるから」

Friskはコクリと頷いた。そして、僕達に背を向ける存在に目を向けた。緑と黄のボーダーの服を着た……まさか……いや、そんな筈は。

「ボクはもう……花でいることに疲れたんだ」

花でいることに……疲れた……?
ま、まさか、Floweyなのか?Floweyの本来の姿?
背を向けていた彼は、ゆっくりとこちらを向き顔を上げた。

見たことがある。Torielさんの家にあった絵……モンスターのAが描いたであろうTorielさんの実の子……Asriel。

「聞こえてる?君達の親友……Asriel・Dreemurr」

その瞬間、Asrielの体は変化して大人へとなった。そして俺たちに圧力が掛かった。全てのモンスターのソウルが融合した存在に相応しい力を感じる。

そしてAsrielはFriskに炎の魔法を放った。
戦いの火蓋が切られたのだ。


放たれた無数の魔法の炎。それをFriskは冷静に避けていく。とても慣れた動き。思わず見とれそうになるが、俺も流れ弾に被弾しないように避ける。

今度は流星群のごとく星型の魔法が降り注いでいく。それをFriskは器用に避けていく。
そして今度は無数の雷が俺たちを襲う。
それを当たらないように避けていく。

「お前を倒して時空を操る力を手に入れたら、俺は全てを巻き戻したい……それだけさ」

今度は剣を構えたAsrielはFriskに接近して斬りつけていく。だが、Friskは避けることに慣れているのか全てを避けた。

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作者名:アルフ | 作成日時:2020年1月19日 18時

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