ジュリエッタ 2 snm SW

昨日の敵は今日の友　side渡辺翔太 ページ39

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ふっかとサシ飯…とは言っても二人きりはやはり気不味すぎるから涼太の店で待ち合わせた


涼太にもふっかと話すと言ってあるから座敷を開けておいてくれた


少し遅れて到着したふっか


前の席によっこらしょっと言って腰を下ろした


「お疲れさん」


「翔太も、おつかれ」


「なんか頼んだら？」


「来た時だてさんに頼んできた」


タイミングよくふっかのビールと付き出しを持ってきた


「話が終わったら料理だすから声かけて」

そう言うと襖を閉めて出て行った


「それで？改まってなによ？翔太」


「俺、Aが好きだ」


「えぇ、いきなり告白？！俺ドキドキしちゃう」


「俺、マジな話してんだけど？」


「はは、悪い、ようやく認めた訳だ自分の気持ち」


「ずっとお前とAのこと引っかかってた
でも、もう気にすんのもお前に遠慮すんのもやめる」


「どこが遠慮してんだよ、よっく言うねー」


「ま、遠慮はしてねーか…」


「この前Aちゃんとなんかあったろ？翔太」


「えぇ、まぁ、ただの行き違いみたいなもんだけど」


「久しぶりに落ち込んでるAちゃん見かけたよ」


「あぁ」


「チャンスかなぁと思ってどさくさに告白めいたことしてみたけど、あっさり流されたよ」


「えっ、お前が言ったの？」


「あー、まぁ
柄にもない事するもんじゃないね」


「それで、振られたの？」


「なんだよ、嬉しそうな顔して！あぁはい、振られましたよ」


「くくく、マジか」


「あーもぅ、今日は翔太の奢りな！
だてさーんお料理じゃんじゃん持ってきて！」


「で？仲直りはできたの？」


「まぁな…」


「ふーん、じゃあ、ここにAちゃんも呼べば？」


「あー、アイツいま撮影で海外行ってる」


「えっ、撮影って同行？」


「来年の年明けに発売される季刊誌のモデルやることになって、それとアイツの後輩がニューヨークコレクション出るから付き添いと、自分の撮影とで二、三週間あっちいるわ」


「モデル復帰するんだ？」


「さぁな、でもやってみたいんだって」


「へぇ、翔太嫌じゃないの？彼女が有名になってくの？」


「別に有名だろうとなんだろうと俺の前じゃ昔と変わんねーし、俺からしたら雑誌のAの方が別人って感じだな」


「へぇ、俺も変なこと気にしなきゃよかったなぁ」


「後悔しても遅い…もうアイツは俺んだから、ぜってー手出すなよ」


「うわっ、独占欲？嫌われるよ？」


「うるせー」

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