ジュリエッタ 2 snm SW

辛辣アドバイザー ページ34

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一日中浮上できない感情をかかえ終わらせた仕事


「はぁ、終わった…」


「はい、お疲れ様」


「あ、亮平さん、いらしてたんですか？声かけてくださいよ」


「真剣な顔してたから、邪魔しちゃタメかなって待ってた」


「すいません、気づかなくて」


「ううん、それより、企画書みてくれた？」


「はい…とてもいいお話だと思います…でもどうしてわたしなんですか？」


「知ってると思うけど、今雑誌や紙媒体は売れない時代になってきてる➖」

亮平さんは今回の話が持ち上がった経緯を教えてくれて
最後に


「どうしてもこの話を引き受けて欲しいから本音を話すと今活躍してる現役モデルはこんなリスクのある依頼は受けてくれない
でも引退したいと思ってるAちゃんならこれが最後でもいいでしょ？」


要するにわたしならモデル生命が絶たれてもいいからってことか…ハッキリ言われて、キツイな…
でもそれが亮平さんの優しさなのも理解できた


「俺がこの本に関わるからには売れないなんてことはさせないけどね」


「…本当のこと言ってくれてありがとうございます」


「Aちゃんには嘘偽りのない誠実な男でいたいからね」そう言ってウィンクをひとつ落とした


「嘘偽りなくか…」


「ん？あれれ？てっきりこの企画のことで悩んでると思ってたけど違うの？」


「いや、そんなことは…」


「他人に話す事で気持ちが整理出来ることはよくあるんだよ」

そう言ってくれたことに甘えて今の状況を全部話した


「ねぇ？そもそもなこと聞いていい？」


「なんですか？」


「二人ともさ、お互いの気持ち伝えたの？」


「え？」


「寂しいから一緒にいて→既成事実→宙ぶらりん→初恋の人から告白→仮彼氏やっぱり宙ぶらりん→で、いまここ」

「既成事実って、言い方…」


「僕は大人だから、体から始まる恋愛も賛成派だよ？」


「ちょっと…もぅ、明け透けにやめて下さいよ」


「今の話を聞いて二人に足りないのはお互いの気待ち伝え合うことでしょ」


「伝えるもなにも、、、」


「大人だから、体だけで終わる関係だってあるんだよ？」


「それ遊びってことですか？」


「さぁ、それは仮彼氏に聞かなきゃわかんないでしょ
遊びかもしれないし、好きだからなのかもしれないしさ」


「答えになって無いですよ」


「その答えは僕じゃなくて仮彼氏に聞いて下さい」

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