ジュリエッタ 2 snm SW

交渉 ページ32

.


.
翔太くんとあの日別れたきり連絡もこないし、わたしからもしていない


「浮かない顔してどうした？男とうまくいってないのか」


声に反応して顔を上げたら目の前にはボス


「あ、すいません、ぼぅとしてました」


「お前がぼんやりしてるなんて珍しいな
阿部からお前に仕事頼みたいって依頼きてるぞ」


「え、阿部さんから？」


企画書をみると季刊号として出版される雑誌のメインモデル

「これって…私がメインでやるんですか？」


「阿部はお前にやって欲しいそうだ」


「でも、わたし…」


「阿部も分かっててお前に依頼してきたんだろ、どうするかはお前が決めればいい

あー、ただお前がそれ引き受けるならこっちの企画目黒を推すってさ」


ボスから受け取った企画書は老舗ジュエリー会社、マキモトのイメージキャラクターだった


「こんなやり方、ズルい！」


「俺に怒るなよ、まぁ、阿部もキレるからね、お前がどう言う条件出せば呑むか考えたんだろう」


「そんな…」


「いい機会じゃないか、考えてみろよ
それでも裏方をやるならそれもよし」


ボスは面白そうにそう言い残して出ていってしまった


はぁ、、、なんで今？こんなに悩んでる時に次から次へと


「ため息ついたら幸せ逃げるっていうよ？」と顔を覗き込むのは目黒くんで


「ねぇ、目黒くん…マキモトのイメージキャラクターの仕事ってどう思う？」


「そりゃ、老舗のイメージキャラなんてなれたら知名度も上がるし光栄なんじゃないの？」


「そう…だよね…」


「え？なに」


阿部さんから持ち込まれた企画書を見せると目黒くんは


「え、この仕事俺にきたの？」


「まぁ、、、条件つきだけど」


「条件って？」


「これ、やらないかって」


もうひとつの企画書を見せる


「これってAさんにきたの？」


「うん」


「え、すげーじゃん」


「そうだね、これ受けたら目黒くんを推すって」


「…こっちの話抜きでもいい話じゃん、なんで受けないの？」


「わたしには無理だよ」


「なんで？」


「自信ない」


「前から思ってたけど、やってみなきゃわからないじゃん」


「責任負えないし」


「阿部さんはさAさんとやりたいって言ってるんでしょ？そんな望まれることって光栄なことでしょ？やってみればいいじゃん」


簡単に言わないでよ…

白状→←置き去り

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す