ジュリエッタ 2 snm SW

彼女の条件 ページ15

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ぼんやりした意識を覚醒させるとカーテンの隙間からは差し込む白んだ光
多分もう朝が近いんだろう


昨夜、おいでと誘われたベッド
布団に入った途端寝てしまった渡辺さん
スースーと寝息が聞こえる


えっと、とりあえずこのドキドキどうにかしてくれます？

目を閉じてみるけどなかなか寝付けない

寝よう！って思えば思うほど頭は冴えてしまう

諦めてぼんやりすれば出てくるのは


綾香とふっかさんのこと
渡辺さんは二人は付き合ってなかったと言った
でもずっと二人仲良かったし、確かに付き合ってるの？と聞いたことは無いけど、何度も否定できるタイミングはあったはずだし
大学を辞める時もずっと綾香は悩んでたし…
好きな人と離れる事が辛かったんじゃないの？

どうして付き合ってる振りをしていたのかな？

何度考えても納得できる答えには辿り着けない


少しだけ眠ったのか次に目が覚めた時
渡辺さんがこっちをみてた


「おはよ」


「おはようございます…」

一瞬見つめ合ったのが気恥ずかしくて
渡辺さんの方へ抱きついた


「お前って意外と甘えんだな」


上目で伺うように彼をみるとまた目があった


明らかに今まで私と渡辺さんの間に流れていた空気より甘くて、それが嬉しいような照れ臭いようなそんな感じ


「もう起きる時間？」

「ん、そろそろかな」


そういうからちょっとだけきゅっと抱きついたら


「お前さぁ、あんま可愛いことしてると襲うよ？」


「渡辺さんはそんな事しないもん、昨日もなにもしないですぐ寝ちゃったし」


「くは、なんかして欲しかった？」


「一人ドキドキして馬鹿みたいに」


頭を撫ぜながら


「これでも俺大事にしようとしてんの、俺をあんま煽んなよ」


「煽ってなんて無いもん」


「お前は何したって可愛いんだから、マジでやめて
俺の理性崩壊しそう…」


一見チャラくて軽そうにみえるけど実は誠実な人だ

綾香も昔言ってた事がある
翔太の彼女は幸せになれるって


「渡辺さん…私を彼女にしてくれるの？」


「ふっかのことちゃんと片付けたら考えてやるよ」


「片付けもなにも、私とふっかさんはそういうんじゃ無いし」

自分に言い聞かせるみたいにそう言った

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