Music 9 ページ10
『米ちゃーん!朝ご飯できたよー!』
リビングに行けばコーヒーをドリップしたのか香ばしい香りがふわりと漂う。ダイニングテーブルに並べられた朝食は、ラピュタに出てきた目玉焼きを乗せたパンにそっくりだった。
『ふんふんふふ〜♪』
「ハチ、の曲?」
『あっ、気づいた〜?そう!ハチさん!米ちゃんの曲だよ!』
俺の作った曲を歌ってくれることがめっちゃ嬉しい。口角が上がるのを必死に我慢する。
ふたりで対面に座っていただきますをする。
『あはは、なんか新婚さんみたいだね』
その言葉に盛大に咳こんでしまう、うん、新婚??俺、Aにそういう気があるけど!?そういうこと簡単に言わない方がいいと思うけどなぁ
『あはは、米ちゃん驚きすぎ?』
「ゴホッ…、急すぎて何も言えねー」
『でもさぁ、私たちもう24でしょ?ていうかもうすぐ年明けるしね。米ちゃんは早生まれだから私よりも1年早く社会に出てるけど、そろそろ結婚とかお互いにしてもおかしくないよね』
確かに早いもんよね。俺たち出会ったときはまだちっさかったのに、腐れ縁で今までずっと一緒にいて。気づいたらお互い大人になってた。
学生時代からこの想いを拗らせているがなかなか気恥ずかしくてAには言えてなかったけどそろそろ彼女に自分の気持ちを伝えなきゃいけないと思う
「A彼氏は?」
『今はいないよ〜、大学時代にいた』
コーヒーを一気に煽った。動揺はいかん、熱々のそれは舌が火傷するほどだったが、先ほどの幼馴染の発言の衝撃を緩和させるのにはちょうど良かった。
「うわマジか…、あのAに彼氏」
『ふふん。私だってしっかり青春してたんですよー、アオハルですぅー!』
まぁ、今は仕事が恋人というAに安心する
『私今たくさん浮気してるから!!!!グリムにアンデルセンにルイスキャロル!それにペロー!アイソーポス!!童話作家ってなんでこんなに男性が多いんだろうね!もちろんボーモン夫人とか女性の作家さんもいるけど!圧倒的に男性だよね!やっぱり男尊女卑の時代だったからかな?』
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朔間零に寵愛されたい小春(プロフ) - リズムさん» ありがとうございます!エモいと誉めてもらい舞い上がってます! (2020年1月30日 22時) (レス) id: ced7647d0d (このIDを非表示/違反報告)
リズム - エモすぎます、更新頑張ってください! (2020年1月26日 21時) (レス) id: a4faffa0ef (このIDを非表示/違反報告)
朔間零に寵愛されたい小春(プロフ) - 梟さん» 米ちゃんはまじめに呼んでみたいです。作者の妄想が400%なので笑笑劣等感は考えてませんでしたね…確かに劣等感持ってもおかしくはない関係ですね!コメントありがとうございます (2020年1月26日 15時) (レス) id: b18fb4f9f5 (このIDを非表示/違反報告)
梟 - よ、よ、米ちゃん…!おとなりさん!劣等感半端なさそう! (2020年1月26日 10時) (レス) id: 0632cd1f3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小春日和 | 作成日時:2020年1月23日 17時