ストーカーさんの妹さん【はじめしゃちょーの畑】

妹さん１０ ページ10

ゴンド・ムーside

ようやく仕事が終わり、妹を迎えに行こうと思い、愛車のプリウスを運転する。辺りは薄暗くなり、街灯もぽつぽつと点いている。
妹は明日からも大学で忙しくなるから、早く家まで送り届けないといけない

HAPの前でAに着いたという旨のLINEを送ってから玄関をくぐる

『あ、おにーちゃん！』

上から降りてきたAの姿を見て…、正確に言うと髪の色を見て固まってしまった。

そりゃ、誰だって21年間一緒に過ごしてきた奴の容姿が、なんの前触れもなく変わってしまったら驚くだろう

金髪に、なっている……

はじ「あ！おにーちゃんおかえりなさい！」

はじめさんはニヤニヤとこちらを見るし。

トマ「似合ってますよね！俺が染めたんっすよ〜」

トマトクンはどや顔決めてるし。

ゴン「あの、正直驚きすぎてなんも言えないです。」

っていうか、Aは金髪でいいのか？
嫌がってるAを無理矢理ブリーチさせたのなら俺は、許さない。

『おにーちゃん！私髪染めてみたかったからすごく嬉しい！』

俺の表情を読み取ったのだろうか、妹はそんなことを言う。まぁ、Aがいいのならそれでいい。

肩まであるAの髪を梳いてやると、前よりもすこし引っ掛かるがそこまで痛んだわけではなさそうなのでひと安心した。

荷物は既に車の中にある。
リュックを背負って車の前まで来たAを畑のメンバーが引き留める

たな「勉強、頑張ってね」

だい「また遊びに来て。待ってるから！」

やふ「Aちゃんまたね！」

はじ「次は夏休みか！？待ってるかんな！」

けん「おれも勉強頑張るから！そっちも頑張れ↑↑」

たて「また会いましょうね！」

トマ「絶対また来いよ！」

『はい！また来ますね！』

Aが車に乗り込んだことを確認し、発車させる

角を曲がって見えなくなるまで、Aも、畑のみなさんもずっと手を振っていた

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