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「かみさまぁー行くよー」
当日の19:00、住んでいるマンションの屋上から神を式神として呼び出し、目的地まで飛んでいく。
彼は式神になると可愛い狼になるので、一生そのままでいてくれてもいいんだけどな、と毎度のごとく思いながらその背中に跨った。
「…誰もいなくない?」
「そうだな…お前はポンコツだから集合時間を間違えたのかもしれない」
「…(ドゴッ」
「蹴るな蹴るな!!」
目的地についても人の気配がない。そもそも今日はクリスマスイブなんだから、多くの人は出かけてていないんじゃないか?こんなところに呼び出して何がしたいんだ。八つ当たりで神の脇腹を蹴り上げる。
「おい、次蹴ったら落とす___」
「っ…!?」
突如、全身を刺すような殺気が私を襲った。それは神にも感知できたらしく、「…近いな」と呟き着地した。
間違いなく1級以上。下手したら特級かもしれない。…なんでこんな市街地に、しかも前触れもなく…と思考をめぐらしている間にある仮説にたどり着く。
「試されてたりする?」
「無くはないな。…後ろに一般人が三人、呪術師が二人だ」
聞きながら、神の出した呪具を手に取る。
呪具__舞鶴は日本刀で、呪具には見えないほど美しい見た目をしている。級数は2級とやや低めだが、呪力を流せれば何でも良いためとりあえずこれを使っている。
今度ちゃんとした呪具を手に入れようと思う。もう少し短いやつ。
「一般人に気づかれる前に終わらせろよ」
自分は一瞬で片付けられるくせに、全く参戦する気のない神にため息を吐いた。
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匿名(プロフ) - 白狐さん» ありがとうございます。とりあえず早くさしす組を登場させられるように頑張ります! (3月22日 7時) (レス) id: fb28870297 (このIDを非表示/違反報告)
白狐 - イラスト上手ですね!お話も面白いです!更新頑張って下さい!! (3月21日 22時) (レス) id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名 | 作成日時:2024年1月29日 23時