6月、任務。 ページ17
.
あれから2ヶ月、先生の予告通り怒涛の任務を投げられた私は多分日本全国を回りきったと思う。通過じゃなくて、ちゃんと現地任務をこなした。本当に上層部の頭が心配になる。
任務と言っても基本は呪術師のサポートで、呪霊を祓ったり術式を展開したりするときの護衛を中心に、呪霊からの攻撃を代わりに捌くだけの日々が続いた。おかげでなんか強くなった気がする。守る方向に。
16歳になったばかりの少女に護衛されるのが気に食わない方も勿論いるわけで、嫌味を言われたりハブられたりすることも多々あった。やっぱりこの世界は闇が深いんだなぁ、と新しく学んだ私にとって、高専で待っててくれる硝子と話すときだけが思考を放棄して馬鹿になれる時間だった。
「大げさだな」
「それが大げさじゃないんだよもう精神安定剤は硝子しかいなしいかわいいし愚痴聞いてくれるし治してくれるしもう神…」
「はいはいお疲れー」
テキパキと処置をこなしていく手際の良さにはいつも驚いてしまう。反転術式獲得を目標にはしてるけど、やっぱりまだまだ先になるかもしれない。
「そういえばまだ二人に会ってないんだって?」
「んー…タイミングをことごとく逃してるんだよねぇ…
…なんで知ってんの?」
「二人が会いたそうにしてたから、もしかしてと思って」
「…え?二人が?なんで???」
「最初は興味なさそうだっただけど、私がAの話してるうちに」
「話したの!?!?」
.
154人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
匿名(プロフ) - 白狐さん» ありがとうございます。とりあえず早くさしす組を登場させられるように頑張ります! (3月22日 7時) (レス) id: fb28870297 (このIDを非表示/違反報告)
白狐 - イラスト上手ですね!お話も面白いです!更新頑張って下さい!! (3月21日 22時) (レス) id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:匿名 | 作成日時:2024年1月29日 23時