呪18 ページ21
『…わかった!行ってきます!』
今まで外に出ていなかった訳では無いが、五条悟をおびき寄せるためずっとあのビルに引きこもりがちになっていた。
あそこを拠点にいろいろ引っ掛けていたからなぁ…
『それでは!』
傑「うん、気をつけてね」
『はい!』
太陽からこぼれ落ちる光が私を照らす。
『うぅ、眩しいの嫌いなのに』
ここはさっきまで先生達といた場所とは全然違う東京の街。
それにしても。
いくら人が多いからって呪霊多すぎでしょ。
…まあこのくらいの奴等ならいてもいなくても問題ないか。
腰まである長い髪はこういう天気の日は本当に邪魔だ。
でも切ろうとは思わない。
自分でも気に入ってるし、先生も綺麗だってほめてくれるしね、
『どこに行こう…』
お兄ちゃんに会わないようにって言われてもお兄ちゃんがどこにいるかわからないし…
ま、呪術高専の近くには行かないようにしよ。
とりあえず、近くに見えた公園に立寄る。
ベンチに腰をかけると数人の子供たちが楽しそうに遊んでいるのが見えた。
…私は昔はあんな風に遊べなかったな…
とその時。うぅ、と小さい悲鳴が聞こえた。
声の方を見ると隣のベンチに小さい子供が体調が悪そうに座っていた。
…気分が悪そう…それもそうか。
4級呪霊が肩に乗っている。
子供にとってはかなり重いだろう。
呪霊「ケヒャヒャ」
子供「うぅ」
悪いけど別に私に助ける義理はない。
そう思って立ち上がって公園を出ようとする。
子供「助けて…」
耳の奥でその子の声が木霊した。
小さい頃の私と重なる。辛いのに、誰も助けてくれなくて苦しんでいたあの頃と。
『…ねぇ君』
踵を返しその子の前まで歩み寄る。
『私の目を見てくれる?…ちょっとだけ』
そう言って肩を払う。と、呪霊は呆気なく消えた。
『…もう大丈夫だよ。辛かったでしょ?』
子供「…本当だ!お姉ちゃんありがとう!!」
さっきまでの辛そうな顔が嘘のように元気になる。
その子は私にお礼を言うと遊具で遊んでいる群れの方へ駆けて行った。
あの子たちの友達だったのか…。
あんなに小さな子供が苦しんでるのに助けもしないなんて…やっぱり呪術師なんて腐ってるんだな。
?「おねーさん、もしかして呪術師!?」
急に私にかけられた声。
たしかに今呪術師、と聞こえた。
声の主を見るとそこにはピンクベージュの髪色の大きい赤色の襟をつけた制服を着た男の子が居た。
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lotus_r - にしきさん» にしき様。作者です。コメント、ありがとうございます!結局主人公ちゃんはお兄ちゃんを愛するが故にこんなに恨んでしまっているんですよね…続編で二人の関係性も少しずつ変わってくるので、続編もどうぞご愛読よろしくお願いいたします(*´ω`*) (2021年4月4日 13時) (レス) id: dbddb190fe (このIDを非表示/違反報告)
にしき(プロフ) - 闇落ち最高です!!特に恨みを持って暴走する所とか!しかも最強に挑みに行く強さが好きです!続編も頑張ってください! (2021年4月3日 13時) (レス) id: 9dc5342073 (このIDを非表示/違反報告)
hani-R - easy R!!さん» easy R様。コメントありがとうございます。受験応援コメント凄く嬉しい…。ほんとにあと少しなので頑張ってきます! (2021年2月19日 18時) (レス) id: dbddb190fe (このIDを非表示/違反報告)
easy R!!(プロフ) - 受験頑張ってください!!応援してますー! (2021年2月15日 22時) (レス) id: 1f230199f3 (このIDを非表示/違反報告)
hani-R - あまね。様。作者です、コメントありがとうございます!私も闇堕ち大好きなんです!推しになるキャラも敵役が多かったりします笑少しずつ更新していくので是非楽しみにしていただければと思います! (2021年1月31日 19時) (レス) id: dbddb190fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lotus_r | 作成日時:2021年1月6日 15時