【呪術廻戦】五条悟の妹は呪詛師らしい

呪1 ページ3

悟｢Aっ！｣


『おにいちゃん、今日も来たの？』



私の名前を呼びながら部屋に入ってきた兄を私は、微笑んで見つめる。


五条悟。
私の10年上の兄。
たぶん、唯一この家で私を愛してくれる、肉親。


悟｢もちろん！僕はAに呼ばれたらいつだってどこだって飛んでいくよー｣


『私、呼んでないんだけどなぁ？』


悟｢まぁまあ細かいことは気にしない！

今日は体調、どう？｣


『絶好調！もうこのまま、外に出ちゃっても大丈夫なんじゃないかってくらい！』


悟｢…ベッドの上で言われても説得力ないなぁ、無理はダメだよ？

可愛い僕の妹に傷1つついたら僕悲しくて死んじゃうから｣



ベッドの上。

お兄ちゃん、私好きでここにいるんじゃないんだよ？

ずっと、降りたいの。この台の上から。

兄の言葉に私は反射的に竹と木で作られたベッドに視線を落とす。

すぐ側に見えるのは兄が座る、ベッドと同じ素材で作られた小さな椅子。

そして水色で統一されたベッドグッズ。
枕に、シーツ、掛け布団まで。

私は、今まで生きてきた時間ほぼずっとこのベッドの上で過ごしてきた。

お母さんとお父さんからこの｢離れ｣を出ては行けない、と。
お前は｢病気｣なのだから、と。

言われ続けてきたから。



『お兄ちゃん、私…私の病気って一体何なの？

まだ治らないの？』


悟｢…A、あと少しだから！

お兄ちゃんと一緒にがんばろう？な？｣


『うん…そうだね！

あと少し頑張れば私もお兄ちゃんみたいな呪術師になれるよね？』


悟｢もちろん！

Aはすぐに僕なんて追い越すんだろうな｣


『そんなことないよ〜』



口角、あげるんだ、私。

お兄ちゃんが私のためにわざわざ来てくれてるのにこんな所で泣いたってお兄ちゃんを困らせるだけ。

笑え。…頑張れ、私。



悟｢あっと、こんな時間！

もう高専に行かなきゃ…離れたくないよ〜Aと〜｣


『何言ってるの、お兄ちゃんがたくさん強い呪術師を育てなきゃ行けないんだから。

行ってあげて』


悟｢…帰ってきたら、またくるから！じゃ！｣


『うん、またね』



また今日も背もたれによりかかって本を読むだけの1日か…。

早く、呪術師になりたいなぁ…






ｳ ﾁ
五条家が呪術師として最高の名家だということは幼い頃から知っていた。

呪術師として、その世界さえも変えてしまうぐらいの力を持つ兄を見て私も早く呪術を習わせて欲しい、と母と父に頼んだ。

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