【呪術廻戦】五条悟の妹は呪詛師らしい

呪17 side:you ページ20

私は、今までいろんなことをずっと我慢してきた。

やりたいことも知りたいことも全部私の心の中に閉じ込めてその中で光る夢を見て。

我儘は言わない。みんな私のために一生懸命なんだから、そう思って。

でも初めて私に“我儘を言ってもいいんだよ”と言ってくれたのが先生だった。

お前の望むままに、欲しいままに、自分を解放してご覧、と。

私のほしいものっていったいなんだろう、



これまで持て余してきた時間を取り戻すことだろうか…いや、五条の家を壊滅させることだろうか…先生と出会った刻から2年も経つのに私は自分に問うた答えが見つからない。


…お兄ちゃん、2年経っても相変わらずだったな、…



？｢あ！いたいた！A〜！｣



ぼんやりとくだらないことを考えてた頭の中に嫌いな声が響く。



『…真人』



そう呟いた次の瞬間には私の体に彼の体重が後ろから全体にかかっていた。




『私の名前を呼ばないで、って言ったでしょ？あと普通に気持ち悪いから抱きつかないで』



真人｢え〜ひどいなぁ、夏油にはいつだって気を許してるのに〜

いつになったら俺にも甘えてくれるの？｣



『…そんなことは一生ないから安心して』


真人｢そんなこと言わないでさぁ｣


『気持ち悪いってば！』




そう叫んで私を抱きしめている太い腕を払い除ける。




『次こんなことしたら祓うから』


真人｢それもう26回聞いた〜｣



あはは〜と笑ってまた私を構ってこようとする真人…特級呪霊を睨みつける。

私は基本的に呪霊は嫌いだ。

信用出来ない。感情さえ読めないし、その存在が気持ち悪い。

信じられるのは、先生ただ1人だけ。

いくら仲間と言われたって呪霊とはできるだけ関わりたくない。




傑｢真人、Aの嫌がることはするなと伝えたはずだね？｣




真人とくだらないやり取りをしていると漏瑚と花御、そして先生が近づいてきた。




『先生！』


真人｢あーあ、まかこれかぁ、ねぇ夏油。

なーんでAは俺に懐いてくれないんだと思う？

俺はAが大好きなのにさ｣


『大好き…？ほんとに…アンタ死にたいみたいね？』


漏瑚｢…相変わらず生意気なガキだ｣


『…ジジィ…』


傑｢こら、A。

そんな口を利いちゃいけないだろう｣


『…はーい』


傑｢A、息抜きに外に出てきたらどうだい？

今日は晴れて天気もいいからきっと気持ちいいよ…ただしあのビルには近づかない、五条悟には会わないように気をつける｣

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