優しさ ページ40
『そのー、いきなりだったというか、なんというか、、頑張ったけど無理で抵抗及ばずみたいな感じで』
悟『…』
『ごめんなさい』
悟『…いや、まぁいいんだけどさ。僕大人だし昔みたいに無闇矢鱈に喚かないって決めてるから』
悟『でもさ腹立つってのは分かってくれてるよね?』
『はい、それもうとっても』
悟『だよね』
『…』
悟『じゃあどうすればいい?』
え?
悟『僕は腹立ってんだよ?どうしたら僕の機嫌治るとおもう?』
うわ、どうしよう
目の前で腰を落とした悟を見てなんとなく機嫌を治す方法が理解できた
ふわふわした綺麗な白髪が近寄ってきたのが見えたので、そのまま撫でてみる
ふわふわとした感触で軽く手櫛をすればさらりと手の間から逃げていく
絡まることを知らないようなその髪の毛は悟と同じでなんでも持っているように思えた
昔は撫でられるの嫌ってたっけ?…いや多分昔から好きだけどあの頃は悟、素直じゃなかったから
今はもう全面開放って感じで、甘えてくれること増えたような気もするな
ぽんぽんと軽く頭を撫でて悟から手を離した後、ベットの横にある机に目線をやり、そこに置かれたサングラスを手に取る
手に取った後、俯いたままの悟にサングラスをかけてやる
『肉眼だと目疲れるでしょ?』
そう言って悟の顔を覗くように見れば、驚いたように目を見開いた後、子供のようにふにゃっと笑う悟に胸がぎゅっと締め付けられた
悟『Aってば優しいね。』
軽く細められた悟の瞳が懐かしさを含むような目をするから、今誰と重ねられているのかが分かった
傑も昔こんなことを悟にしていたから
『ありがと、悟もね』
『ねぇ悟、さっきので機嫌治った?』
悟『うん、もう全然大丈夫』
ぎゅっと腰あたりに手が回ってきて優しく抱きしめられる
もっと撫でろと言っているようにぐりぐりとお腹あたりに悟の頭が押しつけられる
『分かったよ、でも大勢変えていい?悟もその大勢だとしんどいでしょ?』
正座をした後、悟の頭を自分の太腿に軽く乗っける
膝枕というものだ、憧れでずっとしてみたかったやつ
悟に夢だと伝えれば軽く笑われてその後サングラスはやっぱり外すって言って、その後談笑しながら悟の頭を撫でた
もう今は寝ちゃってて、すやすやと規則正しい寝息をたてていた
やけに白くて綺麗な肌をもちもちと触りながら、談笑していたことを思い出していた
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作者名:猿集合 | 作成日時:2023年11月9日 21時