※衝撃 ページ35
宿『いい時代になったものだな、女も子供も蛆のように湧いている』
宿『素晴らしい鏖殺だ!!』
高らかに笑いながらやばい言葉を溢す目の前の宿儺に冷や汗が垂れながらも攻撃体勢に入る
少しの動きも見逃さない、そうじっと見つめていると宿儺がぴくっと何かに反応した
宿『近いな…』
近い?そんなことを呟いたと思ったらぐるっと宿儺の顔がこちらへ向く
『!!』
何これ、目があった瞬間だろうか一気に死が近づいたような気がした
あの時より何倍も怖い
あの時の震えよりも、怖さよりも…こいつの方がよっぽどやばい
宿『小娘、貴様俺の指を持っているな?』
柵から降りると悠々とした足取りでこちらに近づいてくる
宿『どうした、震えているぞ』
宿『怖いのか?もっとも人間らしい反応だな』
ケラケラと軽く笑うと、いつのまにか宿儺の手が頭に置かれていた
宿『そう怯えることはない、弱気ものの反応だ。悔いることはないぞ?』
嘲笑いする目の前の男を睨む
バカにされて黙ってるほど私は呪術師やってない
宿『猫、とでもいったものか?怯えていたというのに随分と好戦的だな、死にたがりか?』
撫でられていた手が止まるとそのままするりと顎まで下がり、がしりと頬を掴まれる
宿『それともただの阿保か?』
反論しようと口を開けば、黙れと言うように頬に力を入れられる
宿『それにしてもどうやら俺の指は持っていないようだな、気配が薄い』
宿『大方、小娘より上の連中らが持っていると言ったところか、、』
『…』
何かを考えるような仕草をとった後、ニタァとこっちを見る宿儺に身体中の体温が奪われるような感覚が迫る
宿『暇つぶしだ付き合え』
ぐいっと空いた片方の手で腰を引っ張られ、顎を掬い上げられるとそのまま宿儺の唇が私の口に触れた
『っ!』
びっくりして、逃げ腰になった私の腰をぐいっと引き寄せ深く口づけされる
何やって、、こんな生徒の前で
そんな思考も遮るように何度も繰り返される行為にだんだんと力が抜けていく
チカチカとする視界のなか、やけに楽しそうに眉を下げるこの男に嫌味の一つでも言ってやりたいのに
頭も回らなければ呂律も回らない
そんな状態で、恥ずかしさでいっぱいの私はただただ顔を赤くするだけだった
やっと終わったことに安心しながらへたりと地面に座った後、荒い息を整えながら目の前の男を睨みつける
宿『睨んでいるつもりか?愛いやつだな』
私の目線に合わせるようにしてしゃがんだ宿儺はにっこり笑う
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作者名:猿集合 | 作成日時:2023年11月9日 21時