杉沢第三高校 ページ34
まーた暇になっちゃったなと思いながらも、紅茶を飲む
ほっとひと息つきながら、しまっておいた宿儺の指を取り出す
封印していても気配はするもので、薄くはなっているけど禍々しさはそのままのようだ
これがあと10本近くか、、
もし私たちの世界に存在していたなら、私なんて瞬殺でやられてポイなんだろうな
怖い怖い、取り出した宿儺の指をまたしまい
深く椅子に腰掛けた
壊せやしないし、処分のしようがない宿儺の指
悟でも無理なんだから相当すごいのは分かるんだけど、恵に任せて大丈夫なのかな
もしかしたらもう私の時みたいなパターンで取り込んじゃってましたかもなのに
心配だな
部屋から外を除けばもう日は落ちかけていて時間を何度もみる
『遅くない?百葉箱に撮りに行くだけって言ってたけどやっぱりなんかあるんじゃ』
流石に心配が爆発して、悟に連絡をとり、どこにその百葉箱があるのかを聞き出し
杉沢第三高校へと急いだ
『ここだよね杉沢第三高校って』
勝手に学校の中に入り百葉箱を見つけ開けてみるもそこに指はなく
周りを見渡してみる
するとどうだろうか上の方で何やら激しい音が聞こえた
『もしかして』
焦りを感じながら校舎の中に入りひたすらに階段を登った
宿儺の気配を感じ取りながら恵がいるであろう場所まで駆けつけて、今にも取り込まれそうな一般人の子を目にした
『なんで…』
助けなきゃ
どうにか踏ん張ってくれてる間にもすぐに助けなきゃ
そう思って駆け寄るが、男の子が投げたものに思考が奪われて足が止まる
待ってよあれって宿儺の指でしょ、なんで投げて
男の子に視線を戻せば大きな口を開けて取り込もうとしていた
?『俺に呪力があればいいんだろ伏黒!!』
『ダメ!!』
そう言って走った時にはもう遅くて、宿儺の指は彼が飲み込んでしまった
目の前で死を選んだ男の子に向かって突進する呪霊は指を飲み込んだ男の子ごと取り込もうとしていることがわかる
倒そうと気持ちを切り替え、呪霊に意識をやった途端跡形もなく呪霊の姿がなくなった
それと同時に感じたことのある禍々しさがあの男の子から伝わってきた
?『ケヒッヒヒッ』
?『ああ、やはり!!光は生で感じるに限るな!!』
え、え?どうゆう状況?
ビリビリと服を脱ぎ捨てはガンッ!と音を立て柵の上に立つ
ていうかもしかしてだけどこれ受肉しちゃってるくない
ってことはこれが宿儺?
ばっと両手を広げると目を瞑り風を感じているようなそんなポーズをとりながら微笑した
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作者名:猿集合 | 作成日時:2023年11月9日 21時