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茶番 ページ22

どうもっと軽く頭を下げるのは
随分と背丈が変わった伏黒くんだった

『久しぶり!』

感動の再会、あの時はまだ私の腰ぐらいで可愛くて愛らしかったのに、いつのまにか身長も越されて顔つきも男の子っぽくなっていらっしゃる

だが、可愛い!!!

ダッシュで伏黒くんの元まで走り抱きしめる

『うっわ、体つきがっしりしてる』

伏『Aさん』

『昔はこんくらいだったのに』

伏『Aさん』

少し唸るような声に反応して、伏黒くんのことを見る

伏『近い』

勘弁してくれと言った顔をする伏黒くんを見て申し訳なさが湧き立った

悟の御守りをしてきた伏黒くんのことだ、少しぐらい落ち着きたいだろうに、私が抱きついては大変だなと思い

パッと伏黒くんから離れて、代わりに悟の手と伏黒くんの手を掴みそのまま高専へと引っ張っていくことにした



『お茶、どうぞ』

盛大におもてなししなくてはと思い、お茶を出してみる

軽く会釈をする伏黒くんは静かにお茶に口をつけた

悟『A、僕にお茶は?』

『…いるの?』

悟『いやいるでしょ!?』

『甘いお茶ないや、ルイボス飲む?』

悟『…0カロリーのもの僕が好んで飲むと思う』

『思わない』

『でも飲まなきゃ、そこに隠された旨味を知ることもできない、さぁ!飲みたまえ!!』


伏黒恵は思った、なんだこのクソおもんない茶番はと、しかしそんなことをひたすら考えても意味がないため軽くため息をつきながらお茶を啜る

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作者名:猿集合 | 作成日時:2023年11月9日 21時

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