10年かけて得た君の隣、絶対誰にも譲りません！3【五条悟】 (ページ16)

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戯けて笑うページ16

傑がいない教室はやけに静かだった

4つの机から３つの机になって
もうここには帰って来ないんだと再確認された

いつもなら笑って悟と肩を組む傑も
もういなくて、心なしか笑いで溢れてた空気感ももうここには無くなっていた

『…』

ひとりぼっちの教室で
机に顔を乗せて、空を見つめる

＂私達＂は最強

＂悟＂は最強

傑が言っていた言葉を思い出す

『…どっちも最強だよ。馬鹿野郎』

不貞腐れても、泣いても、嫌味を言っても、結局帰っては来ない

あり得ないけど、先生と手を組んで私達に一泡吹かせようと企んだドッキリとか期待してしまう

傑は私達のイタズラのせいで、イライラ募ってると思うし

『そんなわけないよね、なんて思いたくないな』

日の暖かい光を浴びながらゆっくりと目を瞑る
夢が覚めるようにと

ガラッ

硝『何してんのー？』

硝『思い詰めたような顔して』

どうやら入ってきたのは硝子のようで、私の横に座ると声をかけてきてくれた

『んー、傑どうやったら戻ってくるかなって』

硝『ははっ、難しいこと考えてんね』

そう言って笑っているもののどこか顔色が暗い
疲れた時とは違う顔つき

『ていうか、硝子こそどうしたの？何か悩んでるようだけど』

硝『いや…ただ、Aだけは悟のそばから離れたら駄目だよって…多分アイツ壊れちゃうからさ』

『ふっ、何それ…でもまぁ大丈夫だよ。私は離れないよ硝子の元からも悟の元からもね』

硝『へぇ〜嬉しい』

『あーまた棒読み』

硝『思ってるのは本当だからいいのいいの』