10年かけて得た君の隣、絶対誰にも譲りません！3【五条悟】 (ページ14)

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行ってしまうまえにページ14

走って、走ってとにかく宛先なんか考えずにひたすら探し続けた

今見つけなきゃと思ったから、そこに深い意味はないけどこれ以上離れてほしくなかったからなのかもしれない

ピリピリと痺れる足に鞭を打つようにまた走ろうと足を進めようとした

だけどその足は後ろからかけられた声でピタリと止まった

傑『やぁ、久しぶり』

傑『って言っても２日だけだけど』

久しぶりに見た友達の顔は高専にいる時よりも明るくて幸せそうで、胸がズキっと痛くなった

...そんなに高専は居心地良くなかった？

悟と硝子と私がいて、楽しそうに話してたじゃん
か、笑ってたじゃん、いっぱい遊んだのに....なのになんで、幸せそうなの？呪師の方が生きやすいって言うの？

『なんで？』

傑『なんで、っかぁ』

傑『"非術師，のいない世界を作るんだ』

『...じゃあ今、ここにいる人たちもいずれ殺すって
いうの?』

傑『勿論』

『…』

『ねぇ、...…今の傑にとって私達って一体何?』

傑『邪魔するなら、敵になるかな』

ヘラっと笑って見せる傑
まるで傷ついてませんみたいな顔して、私は傷ついてるのに

『…友達って言ってよ』

ボロボロと我慢していた涙が目から溢れ出す

『傑がいなきゃ、私も、悟も、硝子も...ダメになっちゃうじゃんか』

『お願いだから、私をみんなを、、捨てないで』

ふっと優しく笑った傑は私の涙を優しく拭う

傑『君ならできるだろ、大丈夫...私がいなくてもAがいれば、何もかも大丈夫さ」