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『 別に怒りませんけど? 』
三人 、 いや既に入っている伏黒を抜いて二人を部屋に入れる 。
「 へぇ 、 綺麗な部屋ね 」
「 すげー 、 統一感ねぇな 」
野薔薇 、 虎杖が部屋を見渡して感想を口にした 。
『 虎杖、それ悪口。統一感のない部屋なんじゃなくて 、 家具たちの協調性が無いだけだし 』
「 何言ってんの? 」
なんか当たりが強いような。
『 別に 』
ほんの少しむっとして 、 適当に返した 。
「 どれやる? 」
野薔薇が勝手に漁り 、 いくつかのゲーム機を取り出した 。あえてもう一度言おう。勝手に、である。 私の部屋に一度も来たことがないのにも関わらず 。
「 あ 、 俺それがいい! 」
「 どうせ全部やるだろ 」
そして野薔薇の行動に一切の疑問を持たなかった二人が 、 素直に意見を述べた 。
『 もー、』
「 え 、なに? 」
きょとん 、 とした顔で 、 虎杖は首を傾げた 。
顔がいいからと言って許されると思うなよ 。 許すけど。次は無い、かもしれないよ。
『 いや、 もういいや 』
貯蓄してあったポテチ 、 冷蔵庫に入っていた炭酸を取り出して机に置く 。
「 おい小娘 、 ちょこれーとは無いのか 」
どこからか知らない声が聞こえた 。
チョコレートの言い方面白いな 、 なんて思いながら振り向けば 、 虎杖の手から口が生えていた 。
『 うわきも 。 これが宿儺サン? 』
「 いろんなとこから口とか目だしてくんの 、 こいつ 。無視していいからね 」
虎杖はペチン 、 と手を叩いた 。
『 いやいや 、天下の宿儺様のご要望を無視するわけにはいかないでしょー 。
ココには無いから 、 虎杖買ってきて 』
宿儺がチョコを好きだったとは思っていなかった 。 意外と今を生きている感じね 。 現代っ子 。
「 俺が買いに行くの!? 」
『 だって虎杖が言い出したことだし 』
「 俺じゃなくて
『 同じじゃん 』
「 違うから! 」
「 チョコなんていらないわよ 、 早くやりましょ 」
ふいに野薔薇が口を挟んだ 。
『 そう? 』
早くゲームをしたいのか 、 そわそわしている 。
ローテーブルをぐっと引き寄せてから 、 ソファに沈み込んだ 。
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作者名:よる | 作成日時:2024年1月10日 16時