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「 食い過ぎた …… 」
「 食べたわ …… 」
もういい 、 とお腹をさする2人 。
虎杖と野薔薇ってなんか仲良くない? ずっと似たようなこと喋っている気がする 。
さっきの話だと会ったばっかりって言っていた。今日初めて会っただなんて一切感じさせない。幼馴染のような雰囲気すら感じ取れそう。
コミュ力の塊なんだろう。陽キャって怖ーい 。
心の中で自己解決していれば 、 先生がパンパンと手を打って立ち上がった 。
「 さぁて寿司も食べたし 、 帰りますか 」
荷物を片付けて上着を羽織りながら 、 先生に続いて席を立つ 。
『 せんせー 、 ご馳走様 』
「 ご馳走様です 」
当たり前のように先生に礼を言ったのは私と伏黒 。
伏黒 、 普段言葉少ないくせにこういう時の礼儀がちゃんとしているのはギャップ 。 そして少しムカつく 。
少し遅れて 、 釘崎と虎杖も “ ご馳走様 ” と言った 。
先生はそのまま長い足でレジに向かい 、 流れるように代金を支払った 。
そしてタクシーに乗り込み 、 向かう先は高専 。
『 ね 、 野薔薇今日暇? ちょっと夜遊んでいかない? 』
親交を深めがてらゲームでもどう?と誘ってみれば 、 野薔薇は嬉しそうに頷いた 。
「 良いわね 、 楽しそう 。 そのまま泊まってもいい? 」
帰るのに一分とかからない寮内だけど 、 やっぱり “ 泊まる ” という行為に意味がある 。
……そういえば私たちも今日初めましてだったわ。野薔薇が人懐っこいのかもしれない。
『 もち! 』
伏黒と二人だけでは出来なかった 、 青春らしい一面にわくわくする 。
『 二人も来る? 』
男子勢も来たら四人 、 ゲームするのにはちょうどいい人数かと問うてみれば 、
「 俺もゲームやりたい! 伏黒も来るよな? 』
と 、 虎杖が楽しそうに言う 。
『 虎杖来るなら伏黒強制参加ね 。 拒否権ないから 』
“ 俺はいい ” なんて一人だけ逃げる可能性を考えて 、 先手を打つ 。
伏黒は 、 うげ 、 とでも言いそうな顰めっ面をしながらも 、 渋々頷いた 。
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作者名:よる | 作成日時:2024年1月10日 16時