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「今日は地水火風の術について、授業をする」
「やっとですか」
「気になってたのよね。何が出来るのか。私の怪我まで、きっちり治してくれた訳だし」


釘崎さんは、自分の目に触れながら言っていた。どうやら、ちゃんと目は見えているようだ。視力は失われていない様子で、少し安心する


「俺達が使うのは、天響術って言ってな。自然の力を操る。自然現象を創り出す事が出来る訳だ。つまり風を吹かせたり、火を起こしたり、水を出したり、地震を起こしたり」


それぞれの属性に応じた性格、好み、趣向をもつ傾向が強く現れる。そして、得手不得手がある事や怪我を治す術にも、効果の違いがある事を教えた


「天使先生がやった術と言うのは、何に入るんですか?」
「俺のは、特殊な領域を展開しただけだから、俺がやった訳じゃないよ。仲間のアイゼンが蘇生術が使えてね。それは無属性に入るかな」


順平くんの質問から、地水火風以外の属性についても話して、地水火風だけの単体術だけでは無く、属性を合わせる事によって、重力を操ったりする事も可能だと言う話をする


「術を発動するには、詠唱が必要だけど、手慣れたら、適当で良いんだよね」
「例えば?」
「例えば?例えばー・・・。頭が高い、土下座土下座ぁ」
「うおっ!!?」


軽く術を唱えて、目の前の教卓を潰した


「い、今のは?」
「地と風で、重力場を作り、押し潰した」
「ふぁあ・・・すげぇ・・・。映画の世界みたい・・・」
「何言ってんの。呪術もファンタジーの世界でしょ」


俺からしたら、呪術の方がファンタジーである。負のエネルギーが、術として発動する事が出来るプロセスを教えてほしいものだ


「先生って、やっぱり格が違うんだよなぁ」
「人種が違うから、仕方ないね。って言うか、壊しちゃったな・・・。どうしよう」
「俺は知りませんよ」


恵に助けを求めたが、手伝ってくれなさそうなので、授業をやめて、教卓の片付けを細々と始めた。ゴミ袋に教卓の破片を入れて片付ける


「先生、手伝うよ」
「ありがとう、虎杖くん・・・。君は本当に優しいね」
「へへへ、そうかな?」
「そうだよ。優しい人は大好きだよ」
「先生に言われると照れんね」


頬を赤くした虎杖くんは、本当に照れているようで、情けない笑顔を俺に向けていた


「あはは、虎杖くんは可愛いね」
「男に可愛いはちょっと」
「んー、じゃあ、格好良い」
「じゃあって」


そんな会話をしながら、破片を片付けていると、突然、持っていたゴミ袋が、手から無くなった



天響術(てんきょうじゅつ)

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作者名:空白可能 | 作成日時:2021年1月2日 12時

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