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「それで、今日は天使先生の事を教えてくれるんですよね」
「そのつもりだったけど、今日は皆でお片付けです」
「はぁ!!?」
「教卓とか直すのに、壊れた端材を退けなきゃね」


虎杖くんが怒ってしまったのは、自分のせいでもあるので、一緒に片付けようと思ったのだが、虎杖くんが一人でやると言い始めて聞かなかった

結局、吉野くんと一緒に片付けるという話になった。自分と伏黒くん、釘崎さんは近くで見守る事になった


「天使先生は、強いんですよね」
「んー、その辺の呪術師並みにはあるかな」
「誰ぐらいなら勝てますか?」
「釘崎さんには勝てるよ」
「腹立つわね」


片付けが終わるまで、三人で話していたのだが、伏黒くんは俺の力について、気になっている様子だった

弱いと思っていた相手が強かったら、驚くに決まっている


「せんせー!!終わった!!ごめん、壊しちゃって」
「お疲れ様。明日には直るから、気にしないで。また今度に授業するから、そのつもりで」
「うっす!!」
「じゃあ、今日は外に行こうか」


教室で授業をする事も無く、外で体術の授業をする事にした。二年生も外にいたので、仲良く近接戦闘の訓練をしている。それを眺めるだけの簡単なお仕事である


「先生。一回だけ、良いですか」
「良いよ。今日のお詫びね」


伏黒くんに誘われて、今日のお詫びに付き合う事にした


「さて、呪力はありにする?無しにする?」
「無しで良いです。幻術も無しで」
「オッケー。それじゃあ、構えて。始め」


手を叩いて合図をすれば、伏黒くんは一気に距離を詰めて来る。仕掛けられる攻撃を避けつつ、どうやって攻撃を加えるかを考えた


「考え事ですか、余裕ですね」
「おっと、当たらないよ」


当たると痛いので、避け続けていたのだが、伏黒くんは不快だったようで、殴って来る勢いが増した


「やっぱり呪力があった方が楽しいかもね」
「なら、お望み通りにしてやるよ・・・っ」


言った途端に式神を使い始める伏黒くんは、式神と共に攻めて来る。それを避けて距離を取り、脚に力を込める

そして、伏黒くんとの距離を一気に詰めた


「なっ」


急に目の前に来た俺に驚いた伏黒くんは、間抜けな声を漏らす。腕を上げると、伏黒くんは攻撃を防ぐ為に、両腕で顔を庇った


「俺の勝ちね」


防ぎきれていない伏黒くんの頭に手の平を乗せて言った


「・・・はい」
「良い子良い子」
「やめてください」


頭を撫でると嫌がれて、手を振り払われた


「これから頑張って、強くなってね」


皆は、まだ若いので、これからが楽しみである

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作者名:空白可能 | 作成日時:2021年1月2日 12時

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