124． ページ28
傑「よいしょ、っと」
私たちは村を一瞥した後、車椅子に戻った。
傑は私の隣に腰かける。
『地面に座ったら冷たいでしょ、』
傑「平気だよ。...君と少し話がしたいんだ。」
『...私は何も話す事はないよ。』
あまり2人で長くいると、情がうつりそうになる。
傑「嘘だね、10年も私を追いかけていたのに」
『...っそれは、』
傑「菜々子と美々子は元気だよ。
...君に会いたがっていた。」
今も君が来るって知ってたら連れてきたんだけど。と言う。
『私にあの子たちに会う資格はない。』
傑「どうして？」
『あの子たちを呪詛師にしたのは紛れもない私だからね。』
傑「気にする必要もないと思うけどね。」
少しの沈黙の後
傑「...あの日、引きずってでも君を攫ってしまえばよかったと後悔してたんだ。」
そう傑は言った。
『未練タラタラだね。
...気づいてないと思った？
わざと残穢を残してたでしょ。』
傑くらいの術師ならば、残穢を残さないで立ち去るのは容易な事だ。
なのに私は何度も調査で彼の残穢を目にした。
傑「バレてたか。
...私は今でも君を愛しているよ。」
傑は自分に足がつく事もいとわず、
私の気を逸らさないために残穢を残し続けていた。
『私は、もう...』
私には、悟がいる。
傑のことはキッパリ諦めた。
生徒を馬鹿にした、憎い相手。
なのにどうしてだろう
傑「A、」
今私の名前を呼ぶ彼は、
温かくて、優しい、私の愛した彼そのものだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱーむくーへん - 切ないけど、すごく綺麗なお話でした。 すごく好きです。 (2021年1月15日 23時) (
レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
綾ゞ(プロフ) - 羽憐さん» ありがとうございます...！！！泣先程新作更新しましたのでぜひ読んでいただければ幸いです！ (2021年1月7日 19時) (レス) id: cfbf242659 (このIDを非表示/違反報告)
綾ゞ(プロフ) - ディーヴァさん» 嬉しいです嬉しすぎます、ありがとうございます...！ (2021年1月7日 19時) (レス) id: cfbf242659 (このIDを非表示/違反報告)
綾ゞ(プロフ) - shinox2さん» ありがとうございます！！泣 (2021年1月7日 19時) (レス) id: cfbf242659 (このIDを非表示/違反報告)
綾ゞ(プロフ) - マリイさん» リクエストありがとうございます！現在次回作の構想が固まってしまってるのですが、夢主器設定面白そうなのでぜひ参考にさせていただきます！ (2021年1月7日 19時) (レス) id: cfbf242659 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綾ゞ | 作成日時：2021年1月5日 12時
