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高専2年ズは見た ページ7

「──うん?」

目の前に迫り来る物怪を切り伏せ、空中を見る。

(呼ばれた気がしたんだが……まさか審神者か?)

もしかすると気配を感じ取れるかもしれないと思い、意識を高める。

だが、どこから沸いたのか、新しい物怪が後ろから襲いかかってくる。

くそっ、集中が切れたな。

振り向きざまに両断すると、バラバラと散っていった。

「能もなければ品もない。混沌を秘めた人間の方が、よっぽど愚かで美しいな」

けれど、人とは妖に惹かれる。

古来よりあやかし類のものは、書にされ、絵にされ、人の娯楽として扱われた。

少なくとも、刀剣男士もそれと何ら変わりはないのだろう。

(しかし、物怪が散りやすくなったな。来たばかりの頃ではなし得なかった偉業だ)

一体何が起こっている?

襲ってくる物怪を一つ一つ斬り捨てていくうちに、人気(ひとけ)のないところにたどり着いた。

(何だ、ここは?空気が悪いな)

淀んだ空気からして、あの物怪が集っているのだろうと推測する。

ある建物が視界に入り、核となっているものがわかった。

「あの中か……」

異類異形の存在する時代。一刻も早く審神者を見つけ、安否を確認しなければ。

物怪に遭遇するたび、建物から気配を感じるたびに、審神者の無事を祈る。

建物の中で出くわした物怪は、街中に潜んでいた奴らよりも明らかに凄みがあった。

だが……

(この気配は……【乙】だな)

相手との距離を一気に詰め、体に刃を滑らせる。

そのまま斬り込むと、物怪は呻きながらも散っていく。

「ふぅ……さて、次に行くか」

刀を鞘に収め、建物を後にした。



鶴丸の去っていく背中を見送りながら、メガネをかけた女生徒は顔を覗かせる。

「──なぁ、見てたか?」

「しゃけ」

口元を隠した男子生徒は、パンダに目を向ける。

「俺も見てた。ありゃ人でもないし、呪霊でもないな」

「じゃあ何だっていうんだよ。あいつが纏ってたの、呪力って感じじゃなかったよな?」

「しゃけ」

「ってか、あれが”本当の姿“なのか?」

「知らねーよ。戦ってる時は呪力ムンムンだったけどな。」

「しゃけしゃけ。ツナマヨ」

「ああ、後をつけるぞ。ものによっては悟に連絡だ」

「だな。……あいつ、呪霊を祓う時だけ何で”黒くなった“んだろうな」

「祓い終わったらアレだもんな。一体何者(なにもん)だよ。行くぞ」

「しゃけ」

「おう!」

鶴丸捜索し隊隊長の審神者→←事情聴取ハプニング



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刹那(プロフ) - めっちゃ面白かったです!続き楽しみにしてます! (2021年1月28日 20時) (レス) id: a998d0df73 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とっても面白いです!これからも頑張ってください!! (2021年1月24日 15時) (レス) id: 95df5f81b7 (このIDを非表示/違反報告)
あさひ - 続き待ってます。 (2021年1月16日 13時) (レス) id: 106ee9d16b (このIDを非表示/違反報告)
ばってん(プロフ) - ウェイウェイさん» いえいえ〜頑張ってくださいね〜 (2021年1月8日 19時) (レス) id: f38cd6c1be (このIDを非表示/違反報告)
ウェイウェイ(プロフ) - ばってんさん» あ、本当ですね。寝ぼけてたみたいです。ご指摘ありがとうございます! (2021年1月8日 19時) (レス) id: d110526ff5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ウェイウェイ | 作成日時:2021年1月7日 12時

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