補助監督の君と最強の僕【五条悟】

サンジュウヨン ページ34

傑「どうだい、Aは」


悟「…わかんねぇ」


硝「五条寝てないんだろ。私がそばにいるから、」


悟「嫌だ。俺はここを離れない。こいつにまだ伝えてないことあるんだよ」


傑「…硝子、今は何言っても聞かないよ」


硝「そうだな」








任務に失敗したAの傷は深く、一向に目を覚さない日が何日か続いた。








悟「A、目ぇ覚ませよ」







俺は死なない。
でも、Aは今死ぬかもしれない状態にある。
人が死ぬのが怖いと思ったのはこれが初めてだった。








悟「A…」


「…ごじょ…う、」


悟「A！わかるか！ここ高専！わかる？」


「ん…うるさ、い…」


悟「よかった！よかった！ほんと、よかった！」






俺を見てふっと笑ったAを見て、柄にも無く大泣き。
Aも生きてたことに喜んだのか、号泣。







硝「大きな子供が二人」


傑「可愛いじゃないか」


悟「しょう、こぉ！すぐ…っ、るぅ！Aが、…っ、Aが！」


硝「見りゃわかるよ」


「ごめ…っ、みんな…」


傑「謝ることは何もないよ。よく頑張ったね」


「…っ、すぐ、るくん…っ」






人は死ぬ。
それは当たり前のことだ。
でも、好きな人は、その当たり前の死から遠ざけたいって思うのは当然だろ。








悟「俺と付き合え」








それから付き合いだしたんだ。
好きなのはもちろんだし、俺の手元に置いとけば守りやすいから。






悟「お前は俺が守る」

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