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*

 まさか。
 いやでもあれは確かに────

「五条先生?」

 不自然に立ち止まった悟を、恵が訝しげに見上げる。

「どうかしましたか」
「えっ?あ…んーん、何でもないよ」


 忘れよう。きっと見間違えただけだ。

 こんなところにいる訳がない。


「五条センセー!伏黒ー!」

 早々に切り替えた悟が、未だ不思議そうな顔で見てくる教え子の頭をわさわさと撫でていると、もう一人の教え子が駆け寄ってくる。

 人通りの多い道でもお構い無しに声を張り上げた悠仁は目を輝かせていて、興奮しているようだった。

「どしたの〜?悠仁」
「あっ先生!スゲー偶然なんだけどさぁ、さっきそこでぶつかった人の…彼氏サン?が高専通ってたんだって!」
「……」

 どくん、と心臓が跳ねた。

 やっぱりそうだ。あれは傑だった。良く考えりゃそうだよな、俺がアイツを見間違える訳ねぇもん。

 でも、どうして。









 どうして、ここにいる?

「……悠仁、どんな奴だった」
「えっ?…ど、どんなって言われても、」

 震える声を誤魔化すように少し低くする。それにたじろいだ悠仁が答えに迷った、その時だった。

「や、悟」

 唯一無二の親友は、悟の脳裏に刻まれた通りの姿と声でそこに現れた。

「久しいね」
「傑、……」

 悟に向かって笑いかけた傑は、紛れもなく "本物" だ。

 共に過ごしてきた日々が、懐かしい青春の記憶が、そして何よりも悟自身の魂が、確かに本物の夏油傑だと叫んでいる。



 これは、一体、どういうことだ。



「なんで、いきて、……」
「報告が遅くなってすまない」

 思わず溢れた言葉に、傑はふっと笑う。

「色々あって、生き返っていたんだ」

 その笑った顔は、高専の頃からひとつも変わっていなかった。

伍→←参



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はる(プロフ) - はぁぶ。さん» コメントありがとうございます!現在続きを執筆中ですので、もうしばらくお待ち頂ければ嬉しいです…! (2021年3月30日 5時) (レス) id: e7a5f4a337 (このIDを非表示/違反報告)
はぁぶ。 - あ、好きです。頑張ってください。応援してます! (2021年3月29日 19時) (レス) id: 8d998a1a1d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はる | 作成日時:2020年12月5日 1時

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