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とん、とAはその男の呪具で貫かれた。
その瞬間、私の心臓も同時に止まったかのような感覚に陥った。
世界が白黒になる。

ドォン、という大きい爆発音のような音に私は現実に引き戻された。
A達がいた場所が大きく破壊され、粉塵が舞っている。
その中から現れたのはぐったりするAを抱えた悟だった。

「悟…………!!」

やっぱり……悟がそんな簡単に死ぬ訳がない。

私は呪霊を召喚し、悟の方まで飛んだ。
そして、ぐったりとしたAを悟から受け取った。
その体はあちこちに血が滲んでさっきの貫かれた傷からはとめどなく血が流れていた。

私は、Aを置いて行ったうえに、ボロボロのAを助けるどころか、水を差して、さらに傷を負わせてしまった。
私は何をしているんだ……と、自己嫌悪に浸る余裕も今はなかった。

「……悟……傷は、」
「問題ない。早く行け」

そう言って目が合った悟は、いつもの悟ではなかった。
血まみれの服、少しだけ口角が上がった狂気に満ちた表情。
目の中の星が不穏な煌めき方をしている。
その顔からは感情がすっぽり抜け落ちていた。

そんな悟を見て、私の心臓は嫌な音を立てた。

「さ、とる……すぐ、る……」

その声を聞いて私達は口の端から血を垂らすAに目を向けた。
呼吸も小さく、満身創痍なのだというのが嫌でもわからせられる。

「Aっ……」
「少女、は……死んだ、ことにしろ……」

瓦礫ががらがらと音を立てる。

「行け」

悟が瓦礫に目を向けた。
ここで立ち止まっている場合では無い。

今度は悟に任せても、きっと、大丈夫だ。
Aを硝子に診せに行かなければ。

自分についた嘘はいずれ自分に返ってくる(夏油)→←心配してる時間があるなら動くべきだ(夏油)



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フルーツパンチ侍(プロフ) - きょきょさん» ありがとうございます(^ ^) これから最終章に向けて主人公サンの事が明らかになったり、ちょっとシリアスになっていきますが、主人公サンが必死で食い止めるみたいなので応援してあげて下さい┏○ (9月28日 21時) (レス) id: 7959978e00 (このIDを非表示/違反報告)
きょきょ - この作品すごく大好きです!更新楽しみにしてます! (9月27日 20時) (レス) @page14 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月23日 11時

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