心配してる時間があるなら動くべきだ(夏油) ページ5
私は理子ちゃんを高専内の安全な場所に避難させた。
そこは誰にも見つかることはない部屋だった。
「理子ちゃん、私達が来るまで鍵をかけて、他に誰が来ても絶対ここから出てはいけないよ。理子ちゃん大丈夫だよ、って声をかけるから、それ以外は絶対無視するんだ。いいね?」
こくんと頷いた理子ちゃんを見て、私は扉を閉じた。
A。無事だよね、A。Aは強い。きっと大丈夫。
…………A。
血みどろになった地面を発見した。
悟があの男と戦っていた辺りだ。だがそこに悟の姿はない。
どこを見回しても、悟の姿は見当たらなかった。
どういうことだ……。
私は一旦考えるのをやめ、Aとあの男が戦っているその場所に向かった。
そこに近づくに連れてドン、ドンと大きい音が聞こえてくる。
私は走った。早く、Aの姿を確認したかった。
「っお前……!!お前も限界なんだろ……?!逃すぐらいしてもいいんじゃねぇのか……?!」
「お前は私がこの場で殺すと決めた……!!脅威は全て残らず消す派なんだよ私は……!!」
Aのその立ち姿はもう限界をとうに超えているような様子だった。
その相手の男も、立っている足がふらついている。
2人とも、傷だらけで血まみれだった。
「っA!!!」
Aは気力だけで立っているような状態だ。これ以上無理をすれば、命が危ない。
任務はここまでの護衛。
同化をやめると決めて避難させた今、命を賭してまで、その男と戦う必要はなかった。
Aは私の声に反応し、一瞬の隙が生まれた。
その一瞬の隙を、狙われた。
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フルーツパンチ侍(プロフ) - きょきょさん» ありがとうございます(^ ^) これから最終章に向けて主人公サンの事が明らかになったり、ちょっとシリアスになっていきますが、主人公サンが必死で食い止めるみたいなので応援してあげて下さい┏○ (9月28日 21時) (レス) id: 7959978e00 (このIDを非表示/違反報告)
きょきょ - この作品すごく大好きです!更新楽しみにしてます! (9月27日 20時) (レス) @page14 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月23日 11時