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俺ができてないところを指摘して、Aがちょっとしたコツを教える。
そうして少年は逆上がりができるようになった。

「よくやったな!!」

よしよしとAはその少年を撫でる。

子供嫌いじゃなかったのか。
いや、自分がそもそもガキみたいだから仲良くはなれるのか。

Aは公園のベンチに座って、コンビニの袋の中からビック◯マンチョコを取り出し、少年に渡した。
そして自分も手に取った。

「うわっ、チョコレートだ。あっまぁー」
「ビック◯マンチョコだからチョコに決まってんだろ」

Aは眉間に皺を寄せて俺に食べかけのビック◯マンチョコを渡してきた。

食えねぇなら最初から食うな。
そのAの食べかけにすら心臓が早く動くものだから、最近の俺はどうかしてる。

「美味いか?」
「うん」
「そうかー」

Aはその少年と、そんな何でもないような会話をする。

初めて食べた、食べかけのビック◯マンチョコは、確かに甘かった。

少年は動いたせいでビック◯マンチョコを食って、疲れて寝てしまったようだ。
Aの方に少年が傾いている。
その髪をAがさらさらと撫でた。
羨ましいやつ。

Aはそのぐったりした少年を起こすことなく、しばらくそこで公園を眺めながら座っていた。
俺と少年とAがただただ一緒のベンチに座っている光景は異様だろうな。

「このガキ交番届けにいくか」

そう言ってAは立ち上がり、少年をおぶった。
少年は一向に起きる気配がない。

ガキを背負いながら俺の隣を歩くAを見て、ふと、もし、俺がAと結婚して子供ができたらこんな感じなのだろうか、なんてことを考えてしまった。

「なにジロジロ見てんだよ。やっぱりチェリーか?」
「チェリーじゃねぇって言ってんだろうが」

Aは目を細めて不機嫌な俺の顔を探るように見てくる。

「……なんか、家族みたいだなって」
「……ガキ2人のお守りは勘弁してくれ」
「あ”?」

Aは、ふいっと前に向きなおった。

「まぁでも……悟と一緒にガキと遊ぶのは、楽しかったな」

また、Aはそう言うことを言ってくる。
狙っているのか無意識なのか、それすら俺にはわからない。

少し笑みを浮かべたAの横顔を睨みつけた。

「……本気にすんぞ」
「私はいつも本気だ」

その言葉で余計にわからなくなる。
俺はAにいつも掻き乱されてばかりだ。

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フルーツパンチ侍(プロフ) - きょきょさん» ありがとうございます(^ ^) これから最終章に向けて主人公サンの事が明らかになったり、ちょっとシリアスになっていきますが、主人公サンが必死で食い止めるみたいなので応援してあげて下さい┏○ (9月28日 21時) (レス) id: 7959978e00 (このIDを非表示/違反報告)
きょきょ - この作品すごく大好きです!更新楽しみにしてます! (9月27日 20時) (レス) @page14 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月23日 11時

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