どんな時でも一緒に笑い合える人は大切に（夏油） ページ27
私は疲れ切っていた。
呪霊を狩る日々。見知らぬ人々のために自分の命を賭ける日々。
今まで目を背けていた、気づかないふりをしてきた、“クソみてぇな奴”が、世界には溢れているのだということを、私は悟った。
人の不幸を願い、自分のことしか考えず、他人を蹴落とし、自分だけが甘い蜜を享受しようとする。
呪いを取り込み、日常的に呪いと密接な関係にある私には、その事実を認めた途端、汚い人間の感情が手に取るように伝わってきた。
その大勢の“クソみてぇな奴”の為に私達呪術師は消費され、遣われ、失う恐怖に苦しめられる。
それが、呪術師の正解であると言えるのだろうか。
「あー、傑じゃねぇか。なんか久しぶりに感じるな。さっき体術訓練やったばっかなのに」
車に乗り込んで、声をかけられて初めて、今日はAが担当なのだということに気がついた。
「傑、お前ちゃんと寝てんのか？隈できてんぞ。毎晩遅くまで起きてアダルトビデオとか見てんじゃねぇだろうな」
Aが運転席から振り返り、後部座席に座る私に手を伸ばした。
私の目の下に触れる手つきは優しく、その手は暖かい。
「…………否定しねぇのかよ。まじなの？」
久々のAが担当だという事実とAが触れてきたことで完全に否定することを忘れていた。
まぁ……お前らも健全な16歳男子だもんなー、と勘違いされながら納得されている。
もうそれでいい、と私は黙っていた。
「とりあえずこっち来いよ」
助手席を手で叩くAに従い、私は助手席に移動した。
「で、どんなやつ見てんの？Sっぽいやつ？コスプレ系？人妻……まさかNTRじゃねぇよな？」
眉をひそめてAは運転しながら私を見てくる。
運転中は前を見てくれ。
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フルーツパンチ侍(プロフ) - きょきょさん» ありがとうございます(^ ^) これから最終章に向けて主人公サンの事が明らかになったり、ちょっとシリアスになっていきますが、主人公サンが必死で食い止めるみたいなので応援してあげて下さい┏○ (9月28日 21時) (
レス) id: 7959978e00 (このIDを非表示/違反報告)
きょきょ - この作品すごく大好きです！更新楽しみにしてます！ (9月27日 20時) (レス) @page14 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルーツパンチ侍 | 作成日時：2023年9月23日 11時
