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「A!!!しっかりしろ!!!」
「悟……強くなったな……」
「今更なに言ってやがんだ!!」

俺は思い出した。
あの日の任務でAが深傷を負った時の事を。

『覚悟しておけ……!!そのあばずれも同様だ……!!』

特級なんかが高専内に現れるなんてことはまずあり得ない。
これはなんらかの手を使って仕組まれたことだったに違いない。

なんで俺は気づけなかったのか。
傑はきっと、そのことを思って俺に行けと言ったのだろうに。
Aが顔を顰めたことで、俺はAの肩を強く握ってしまっていたことに気がついた。

肩に携帯を挟み、Aを抱える。
数コールで電話は繋がった。

『もしも、』
「硝子!!!今どこにいる?!」
『え、南側だけど…………何があったの』
「今すぐそっちに向かう。見晴らしのいいところにいてくれ。Aが…………怪我を負った」
『え…………』

硝子が電話越しに息を呑んだのが聞こえた。
俺は無限を張り、上空から区画内を見渡した。
そして、硝子達が俺を見上げているのを発見した。

俺はすぐに硝子の方に向かい、Aを硝子の前に下ろした。
傷を負ったAのその状態に皆が目を見開いた。Aは苦しそうに息をしている

「さと、る…………なんで……」

地面に寝かせたAの横でしゃがみ込む俺に、傑の震えた声が降ってきた。
俺はその顔を見上げることはできなかった。

「…………悪い。Aを、1人にさせた」

そう答えた瞬間、傑が俺の髪を掴み、俺を上に向かせた。
夏油、と硝子が止める声が聞こえる。

傑は、怒りを露わにしていた。

そりゃ、怒るよな。
好きな女を守るために、自分の代わりについて行かせたやつが、守れませんでしたって帰ってくるなんて。
俺でも、怒る。

硝子の反転術式で治療を受けているAが、ゆっくりと空に向かって手を伸ばした。
その手に全員の視線が集まった。

「傑……ごめんな……」

Aは苦し紛れの吐息が混ざった掠れた声で、傑に謝った。

それを聞いた傑の手からはするすると力が抜け、俺の髪は離された。
傑は眉を険しくさせ、Aを見つめる目は、見開かれていた。

そんな事件があったため、交流会一日目は中止となった。
特級呪霊のことは、俺たちが何を言っても、両学長からは“証拠がない”とはねられるだけだった。

二日目の個人戦では、俺は聞かれるまでもなく禅院直哉をボコボコにした。

どんな時でも一緒に笑い合える人は大切に(夏油)→←言葉の裏に隠された意味をしっかり推し量れ(五条)



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フルーツパンチ侍(プロフ) - きょきょさん» ありがとうございます(^ ^) これから最終章に向けて主人公サンの事が明らかになったり、ちょっとシリアスになっていきますが、主人公サンが必死で食い止めるみたいなので応援してあげて下さい┏○ (9月28日 21時) (レス) id: 7959978e00 (このIDを非表示/違反報告)
きょきょ - この作品すごく大好きです!更新楽しみにしてます! (9月27日 20時) (レス) @page14 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月23日 11時

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