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クズにはクズをぶつけて制せ(五条) ページ17

今日は、京都から学生がやってくる。お馴染みの交流会だ。
それの準備で高専内はばたついていた。
そんな中、まーったく働いている様子がない大人が1人。

「A、こんなところで何してんだよ」
「ジャン部読んでる」
「普通に答えてんじゃねぇよ。仕事しろ」

相変わらずクソだなこいつまじで。
こんなのでいいのか、と俺は自分の胸に問いかけたくなるが、悔しいことに俺は、いつもその胸に嫌というほどその答えを思い知らされている。

俺と傑と硝子、そして灰原と七海で石造の階段に腰掛けながら、京都校の奴らがくるのを待っていた。
Aはそれに1人、同化するようにうまい具合に紛れ込んでいた。

「おぉい、建人動くなよ!日が眩しくてジャン部が見えねぇ」
「人を日避けにするとは、相変わらず最低ですねあなたは」
「ちょ、違うんだって!!建人がたまたまそこにいたから、って!!まぶしっ、眩しいって!!建人!!」

七海にも見捨てられ、日差しが煌々とAとジャン部のページを照らす。
人を日避けにする奴が悪い。
うわぁ!!と日に当たり焼ける吸血鬼ばりのリアクションをしながら、Aは今度は傑の背中に張り付いた。

「A……七海がダメだったからって私を日避けにしないでくれないかい?」
「傑はよく鍛えてるよなー!背中がデカくて、素晴らしい!これからも頑張れよ!」
「話をすり替えないでくれる?」

傑はAを背中に手を回して剥がし取り、自分の足の間に閉じ込めた。
ぐわぁあ!!!とAはまた日光に苦しみ出す。
本当に吸血鬼にでもなったのかお前は。

「雄!!ちょっと、こっちこっち!!」

手招きして今度は灰原を呼ぶAに、灰原は少し警戒していた。

疑うことを知らない灰原も、流石に最近はAのことを疑い始めている。
Z戦士の話の話を嘘だと教えたら、かなりショックを受けていた。

「ちょっとこっち来てあの雲見てみ?」
「えっ?」

だが根は素直で単純ゆえに、Aの策にすぐにはまって騙される。

「あれ絶対中にラ◯ュタあるぞ」
「えっ?!どれですか!!」
「灰原、騙されんな。ラ◯ュタなんてねぇ」
「お前の汚ぇ心には見えねぇだけだ!!ラ◯ュタは、実在する!!!」
「誰よりも心が汚ぇ大人に言われたくねぇよ」

灰原はAの言葉を信じて空を見上げてラ◯ュタを探している。
その灰原の影で、Aはまたジャン部を読み始めた。

マジでクソだなこいつ。

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フルーツパンチ侍(プロフ) - きょきょさん» ありがとうございます(^ ^) これから最終章に向けて主人公サンの事が明らかになったり、ちょっとシリアスになっていきますが、主人公サンが必死で食い止めるみたいなので応援してあげて下さい┏○ (9月28日 21時) (レス) id: 7959978e00 (このIDを非表示/違反報告)
きょきょ - この作品すごく大好きです!更新楽しみにしてます! (9月27日 20時) (レス) @page14 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月23日 11時

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