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思い描く理想を実現するには、多少の自分勝手さが不可欠(夏油) ページ1

夕飯時になっても土方さんは帰ってこなかった。
だが、私はAの言っていた晩御飯を見に厨房まで行った。

厨房を覗くと、彩り豊かなバランスの取れた食事が4人分、ラップをして置いてあるのが見えた。
その中で一食分だけ、冷蔵庫の近くに寄せられていた。

「…………ここが厨房か」
「……土方さん」

背後から聞こえた足音と同時に、土方さんは厨房に姿を現した。
私のところまで歩いてくると、並べられた食事を見て、そのまま冷蔵庫を開けた。
その冷蔵庫の中のすぐ目の前にマヨネーズが入っているのが見えた。Aが移動させたに違いない。

この一食だけ寄っている食事も、土方さんを冷蔵庫に誘導させるためのものだったのだろう。
そんなことを考え、また無性に心臓でうごめく何かを感じる。
それが何なのか、私にはわかっていた。

「土方さんは、Aのこと、どう思ってるんですか」

だから、そんな質問をした。その答えを予想して。
マヨネーズを片手に持って見つめていた土方さんは私に目を向けた。

「……あいつは……Aは、俺たちの大切な家族みてぇなもんだ」

私の予想通りの答えを言った土方さんに私は安堵し、喜びさえ感じてしまっていた。
我ながら最低だとは思うが、そう感じずにはいられなかった。

「だから、あいつが辛い目に遭うようなことがあったら、俺はAをそんな目に遭わせた奴を、死んでも許さねェ」

土方さんはそう、私の目を真っ直ぐ見て言ってきた。

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フルーツパンチ侍(プロフ) - きょきょさん» ありがとうございます(^ ^) これから最終章に向けて主人公サンの事が明らかになったり、ちょっとシリアスになっていきますが、主人公サンが必死で食い止めるみたいなので応援してあげて下さい┏○ (9月28日 21時) (レス) id: 7959978e00 (このIDを非表示/違反報告)
きょきょ - この作品すごく大好きです!更新楽しみにしてます! (9月27日 20時) (レス) @page14 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フルーツパンチ侍 | 作成日時:2023年9月23日 11時

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