私が生きる意味を知る場所 (ページ14)

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１３話ページ14

攻撃の出来る余裕もない

鵺で飛ぶが、このままじゃ鵺が破壊されるだけだ

「オマエの式神、影を媒体にしているのか」

バレたところで、、、

「宝の持ち腐れだな。あの小娘も」

小娘？佐井のことか

「なんのことだ」

「気づいていなかったのか。あの小娘の本質は“こちら側”だということだ

無様に足掻く姿は見ていて気持ちがよいぞ」

“こちら側”、、、？

呪詛師だったということか？

「！、、、ほう、面白い」

何かの強い気配

何だ？

すると、急に目の前に現れて宿儺に斬りかかる“何か”

あの刀は、、佐井の術式の、、、、、

じゃああれは佐井の式神ということか？式神がいるなんて、、、、

『気づいていなかったのか』

宿儺の言葉。

そうだ、俺は、、俺たちは佐井のことを何一つとして知らない

宿儺がふと指を動かす

佐井の式神が真っ二つに引き裂かれる

「他愛もないな」

だが、式神は光に包まれた後、またすぐにもとに戻った

物理攻撃が効かないのか

「それがお前の力か」

あの宿儺と互角に戦えている、と思う

俺も。俺も、戦え。立て。

「っ！」

再び光が式神を包む

ﾊﾞﾀｯ

倒れたのは、佐井だった

「な、、、」

あれは、式神ではなく、佐井自身だったのか
佐井から術式について何も聞いていない

もしかしたら、俺のような式神系の術式だと思ったが、、、

じゃあ、あれは使役ではなく、自身に憑依させていたということか？

そんな術式あるのか。

「ふむ。これくらいか」

いや、考え事してる時間はねぇ

「布留部由良由良、、、、！

俺はオマエを助けた理由に論理的な思考を持ち合わせていない。
危険だとしてもオマエの様な善人が死ぬのを見たくなかった。それなりに迷いはしたが結局は我儘な感情論。でも、それでいいんだ。
俺は正義の味方じゃない、呪術師なんだ。

だからオマエを助けたことを一度だって後悔したことはない」

「そっか

長生き、しろよ」

俺の目の前には重症の佐井と虎杖の遺体があった