呪術廻戦6【短編集】

愛の力【七海建人】マリイ様リクエスト ページ16

五「Aと七海と連絡がつかないって？」


伊「はい。終わったから迎えに来てほしいと連絡があったのですが、何故かまだ帳は下りたまま。中で何かあったかもしれません」


悠「やべーじゃん」


野「どうすんの」


恵「乗り込むしかないですよね？」


五「君たちは危ないからここで待機。僕だけで行ってくる」


一年ズ「「「やだ！」」」


五「いや、あのね、危ないから。僕先生だから君たち守んないと」


悠「でも何もしないなんてやだ。これでAさんとナナミンに何かあったら…一生後悔する！」


恵「俺らも役に立つと思います」


野「そうよ」


五「…もー。危ないと思ったら逃げる。自分優先、わかった？」


一年ズ「「「はい！」」」




ほんと…この三人は怖いもの知らずというかなんというか。
自分たちで特級をやっつけたことがかなりの自信になっている。




五「じゃあ、入るよ」


伊「ご無事で…」




三人を連れて帳の中に入る。
シーンとした静かさが不気味だ。




恵「玉犬にAさんを探させます」




恵の玉犬はかすかな匂いを頼りに走り出す。
僕もAと七海の呪力を拾って居場所を割り出す。




七「…っくしゅ、くしゅんっ」




七海のくしゃみが聞こえた。
森の中を進むと、うずくまる七海をAが守っている場面だった。





「大丈夫？」


七「すみま…っくしゅ！くしゅんっ」


「謝るくらいならさっさとそのくしゃみどうにかして…数が多い、」




七海を守りながら必死に祓うAを見て、一年ズは愛の力…なんてぼやいている。





悠「Aさん！ナナミン！」


「みんな？！よかった、来てくれて」


野「Aさん、大丈夫ですか？！」


「ん、ありがとう、大丈夫！」


恵「俺、こっちやります」




一年ズ、頼もしいなぁ。
Aの周りを囲ってAを守りながら祓ってる。
僕の出番はあまりないらしい。




七「…ごじょ…っくしゅ、さん…」


五「七海何してんの」


七「すみませ…っ、しゅ、」


五「もー。心配かけさせないでよねー」




二人が死ぬなんて思ってもないけど、予想外なところで命を落とした呪術師は少なくない。




「…ふぅ、疲れた…」


野「大丈夫？」


悠「おわ、Aさんっ」




相当呪力を使い切ったらしいAは悠仁の腕の中で意識を手放した。




五「僕が抱えるよ」


七「皆さん、ありがとうございます」


悠「ナナミンが守られる立場になるの、Aさんにだけだね」

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