呪術廻戦6【短編集】

内緒の関係【狗巻棘】ミイミイー様リクエスト ページ12

「棘くん棘くん」




小声で話しかけて来た可愛い可愛いこの子は、彼女のA。
恋人同士だっていうことは、誰にも内緒。
え？理由？恥ずかしいからだよ。




「昨日約束してたお弁当、作って来たんだけど食べてくれる？」


棘「しゃけしゃけ！」


「ふふ、よかった。どこで食べようか？」


棘「ツナ」


「そだね。裏庭で食べよっ」




ニコッと笑ったこの顔がたまらなく好きなんだよね。
もう一回言っとこうかな、たまらなく好きなの。




真「おい。何二人でコソコソ話してんだー？」


「べ、べつに？」


パ「顔赤いぞ、A」




真っ赤な顔のAは、真希とパンダに肩組まれてほっぺたぐいぐいされてる。
Aは二人のことが好き。
…あんな嬉しそうな顔しちゃって。




パ「お？棘、どした？」


棘「高菜？」


真「眉間のシワ。"お前"のAにベタベタしてっから怒ってんのか？」


棘「おかか！」


真「(否定しなくてもみんなわかってるっつーの)」


パ「仕方ないから離れてやるか」


真「そうだな」


五「なーに楽しそうなことしてんのー？」


パ「べっつにー」


真「うぜぇの来た」


五「誰がうざいって？」


「先生、手…」


五「ん？あーごめんね。僕の手、長いから」




なんて言って、Aの頭に乗っけてる手で、ナデナデ。
ナデナデする必要ある？ないでしょ。
Aも嬉しそうな顔しちゃってさ。




五「さぁ、授業始めますよー」




みんなしてAに何かとちょっかい出す。
別にいいんだけど、その嬉しそうな顔とか他の人に見せたくない。




棘「ツナツナ」


「ん？棘くんどした？」




なんか無性にキスしたくなったから、少しこっちに身体を寄せたAに軽くキスをした。
少しリップ音が鳴ったけど、たぶん誰も気にしてない。




「と、とげくん…」


棘「高菜」




みるみる顔が真っ赤になるAにもう一度軽くキス。




棘「明太子」


「…バカ」


棘「おかか」


「みんなにバレたらどうするの」


棘「ツナツナ」


「もー」




ふくれっ面も可愛い…とにかく可愛い。




五「(思いっきし先生の位置から見えてるんだけど…羨ましすぎるんですけどぉ！)」


真「(棘ってたまに大胆よな…でも授業中にキスはないだろ。あのバカに思い切り見られてんぞ)」


パ「(A…もうみんなにバレてるけど。だいたいバレてないって思ってるお前たちがすごいぞ。まぁそんなとこが…)」


五真パ「「「(可愛いな)」」」

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