呪術廻戦5【短編集】

お花はチューリップが好き【七海建人】マリイ様リクエスト ページ21

建「…おはようございます、(鼻がムズムズする)」


「おはよー建人！」


建「朝から元気だね」


「久しぶりのデートだもん。テンションも上がる！」


建「そう…っくしゅん！」


「もー。大丈夫？」


建「大丈夫。薬飲む」





今日は久しぶりに休みを貰えたので、奥さんのAとデートすることに。
といっても、近場でピクニックするだけなのですが。





「いい天気でよかったー」


建「ですね」





鼻炎持ちな私は鼻がムズムズするものの、今日はまだマシですね。





「あっちいっぱいチューリップ咲いてる！」


建「チューリップ好きだね、昔から」


「いろんな色があって綺麗でしょ」


建「うん」




彼女は自然が大好き。
この間酔っ払って私が資源の無駄遣いをしてると五条さんに言ってしまうぐらい自然を愛している。
そういうところが彼女の好きなところの一つではある。





建「あんまりはしゃぐと転ぶよ」


「何歳だと思って…んの」


建「今転びかけたね」


「…なんの話だか」


建「顔真っ赤」


「…うるさいっ」




可愛くてたまらないとはまさにこのことを言うんでしょうね。




「建人建人！」


建「どうした？」


「四つ葉のクローバー！」


建「ほんと。よく見つけたね」




目をキラキラ輝かせて嬉しそうに私に見せるその姿は子供そのもの。
きっと私たちの間に子供がいれば、Aみたいに明るくて元気な女の子がいいなとふと思う。
呪霊なんて一切見えない普通の女の子。





「そうだ。建人にさー言うこと一つある」


建「ん？」


「建人、早ければ今年、遅かったら年明けにはパパになるよ」


建「ん？」


「お腹にいるんだってー」


建「え？！あ、え？」


「どうするよ、パパ」





嘘でしょう？
Aのお腹には私の子が？
ビックリしすぎて鼻水も止まりますよ、これは。




建「もっとちゃんとしたときに言うべきでは？」


「なんか恥ずかしいじゃん。自然の中で言うのも悪くないでしょ？」


建「Aらしいけど」


「てことだから、これからも死なないで頑張って呪霊祓っていってください」


建「…ますます、強くならないとですね」


「うん！」


建「くれぐれも五条さんたちには内緒で」


「なんで？」


建「あの人のことだから何言われるやら」


「…もう言っちゃった」


建「え、」


「やることやってたのかって言われた」


建「でしょうね」




…明日行くの憂鬱です。

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