五条さん (ページ47)

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Aside

棘『明太子．．．(呪力．．．)』

「半端ねえ呪力量だな。」

まだ車は動いているのに膨大な呪力量を感じる。

伊地知『これは想定外ですね。避難勧告をだす地域をもう少し広めてもらいます。』

伊地知さんが電話をする間、

私と棘で車が狙われないよう外で待機する。

棘『ツナマヨ。(油断しないでね。)』

「棘こそ少しでも油断したらぶん殴るぞ。」

拳に巻いたネクタイをグッと抑える。

不在の真希にもパンダにも憂太にも迷惑を掛けれない。

私達2人で始末出来ないと尻拭いをする呪術師が

必要になる。そんな迷惑な事させられない。

等級が二級になって初めての任務を思い出す。

「棘、私緊張しすぎてやらかすかも。」

棘『高菜(ぶっ飛ばすぞ)』

伊地知さんが電話を終えたらしく車から出てきた。

伊地知『今から帳を下ろします。私は帳の外で待機していますが万が一危ないと思ったらすぐ帳の外に出て下さい。』

「意地でも出ません！」

棘『いくら．．．(言うこと聞けよ)』

伊地知さんは困った顔をしていたが

呪霊が怖いのですぐ帳を下ろさせた。

「単独行動は危険だから絶対離れないでよ？」

棘『しゃけ！』

「あとそれはあんまり使うな。」

ノドナオールを指さすと

棘は頷き胸ポケットへしまった。

「まずは1体。」

とんでもない呪力量だったので

先発して攻撃を仕掛ける。

呪具を振り下ろしたが避けられたので

攻撃方法を蹴りに変え一撃を与えた。

「全然効いてねえよ！笑」

棘『動くな！』

今地面に叩き落とした呪霊の他に

もう1体いたらしく棘に助けてもらった。

棘『爆ぜろ』

呪霊が爆発すると同時に棘もやられるので

反転術式を使い倒れさせない。

「棘ごめんね？一生働き続けてほしい。」

棘『しゃけ！』

棘のおかげで1体祓えた。

バケモノは1体ではない。

「術式反転赫」

呪霊と共に自然を破壊してしまったがしょうがない。

『やっぱり帳上がんねえな。まだいんのか？』

残っている呪霊を捜索していると

呪霊を視界に捉える前に攻撃された。

「棘！？」

ボロボロの棘に近寄り反転術式を使おうとしたが

呪霊の方が速く回復の隙を与えてくれない。

仕方なく地道に拾い集めた呪霊を召喚する。

雑魚ばかりだが反転術式を使う2秒間が欲しい。

呪霊の背後に行くよう命令し

呪霊がこちらに背を見せた瞬間

棘に反転術式を施す。

案の定すぐ破壊されたが

反転術式をする時間は取れた。