1.練習 ページ2
Aside
『あ〜〜、あっつ!!』
私は手に持っていた呪具を置いて近くの岩に腰掛けて対して風が来るわけでもないけど手をうちわの様に仰いだ。
今日で高専に来て丁度ニ週間が経つ。
(まだこれには慣れないなぁ....)
今さっき置いたばかりの呪具を見つめて小さく息を吐いた。
私は呪いは見えるけど術式が使えない、だからこのヘンテコな形の呪具を扱える様にここ最近は毎日のように練習をしていた。
私がここに来たのは、呪いから少しでも多くの人を助けるため。
幼い頃から目が良かった私は普通の人には見えないものまで見えてしまい、その度に泣いては周りを困惑させていたと聞いた。
そんな私は家族からも少し腫れ物を扱う様にされ、居場所を失いかけていた。
今思えば何も無いところを見て泣く娘なんて、気味が悪いに決まってる...でも当時の私からすれば何で両親にそれが見えないのかもわからなかったし、怖かったんだ。
ここまで考えて私は自分の頬を両手でバチンと叩いた。
(ダメだ、過去のことを思い出すとどうしても暗い気持ちになっちゃう...)
私は強くなるって決めたんだ、せっかく授かったこの力で呪いによる被害を少しでも減らす。
まぁ、力って言っても見えるだけなんだけど...
改めて私はふぅーっと大きく息を吸い、大きく深呼吸をした。
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もちうさぎ - とっても面白いです!更新待ってますね! (2021年5月9日 17時) (レス) id: bbe655fb2c (このIDを非表示/違反報告)
白狼 - 初コメ、やったー! めちゃくちゃ面白いです!!更新楽しみにしてます!! (2021年3月21日 22時) (レス) id: 5f471a5c91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水瀬 | 作成日時:2021年1月1日 17時