【呪術廻戦】どうにでもなれ【伏黒恵】

9.奢り ページ10

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『恵、帰るよ〜』


「.......ん、A....」



肩を揺すった私の手を恵は優しく掴んだ。

ほんとに、不意打ちの名前呼びは心臓に悪いからやめて欲しい...




『ほーらー、起きて〜』


「んー....」



これは埒があかない
ずっと起きないやつだ、んんん、どうしたら＿＿＿＿









「とっとと起きろ！！A困ってんでしょうが！！」





バシン！と遠慮なく、それはもう思いっきり野薔薇は恵の頭をぶっ叩いた。

グーじゃなくてほんとによかった。




「あっちゃ〜、いったそ...」




悠仁は自分が殴られたわけでも無いのに顔を歪めて頭を押さえてる。

これが共鳴りか、違うけど。




「いった....なんだよ...」




流石に野薔薇の渾身の一撃には恵も勝てなかったらしく頭を押さえながらゆっくりと体を起こして伸びをした。




『もう帰るよ、ほら立って』




私が促すとふらふらと恵は立ち上がるが一人で歩かせるのはちょっと危なっかしい。



「いや〜！いいもの見せてもらっちゃったし今日は僕の奢りでいいよ」



いやいや、グッと親指を立ててキメてるけどなんにもかっこよく無いからね。

でも奢ってくれるのは普通にありがたいので心の中でお礼を言っておく。




幸いにもここのお店は寮からそんなに遠くないので、みんなで夜風に吹かれながら帰路に着いた。

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