8話 ページ8
シルクside
＿＿＿＿部屋に入ると、とりあえずAをベッドに寝かせた。
…人の気も知らないで腕の中で気持ちよさそーに寝やがって。
文句を言いながらも、スーツ姿なのが妙に色っぽくて、気をそらすために目を逸らす。
勢いのまま連れて来ちゃったけどどうすっかな。
とりあえずAの部屋着を探そうと思って、トランクからジャージを引っ張り出してみた。
シルク｢スーツで寝たらシワになる｣
そう言いながらAを揺すると、Aはそっと目を開ける。
｢…どこ｣
中学生の時と変わらず寝起きの悪いAは、機嫌悪そう。
シルク｢俺の部屋｣
｢＿＿ぅえ！？｣
突然変な声を上げて驚くから、俺は大爆笑する。
シルク｢ぅえ！？ってお前…笑｣
｢だって、本当にこうなるなんて思ってなかったし…｣
シルク｢泊まるとこないんでしょーが｣
｢…そうですけども｣
シルク｢俺が泊めてやるっつってんの｣
俺はジャージをAに投げると、｢感謝しろ｣と付け加えた。
｢…ありがとうございます｣
シルク｢はいはい｣
俺は適当に返事をすると、早く着替えるように言って、部屋の外に出た。
＿＿＿＿マジでどうしよう。
もしも俺以外の奴が、｢俺ん家泊める｣とか言い出したら…って考えたらすげー嫌になって、それで連れ出してきちゃった訳だけど。
…嫉妬か？
いや、考えたくない。
今頃またAに本気で恋してどうする。
次会えるのはいつになるかわかんねぇのに。
…でもまあ、こんな風になるなんて想像してなかったし、部屋汚ねーし、食べ物もなんも無い。
慌てて冷蔵庫を漁ってると、ガチャとドアを開く音がして、パタパタとこっちに近づく音がする。
ゆっくり振り向くと、
＿＿＿＿｢一人暮らし始めたんだ｣
ドアに手をかけて、そう言いながら微笑むA。
酔っているせいか、顔がほんのりと赤くて、
ダル着から、綺麗な白い鎖骨と細くて形のいい足が伸びている。
慌てて赤くなる顔を逸らした。
…可愛過ぎるんだけど。
シルク｢まあね｣
素っ気なく俺が答えると｢シルク自炊できるの？笑｣と馬鹿にしてくる。
シルク｢それなりにできるわ｣
｢ふーん｣
そう返事をしながらAはキッチンにいる俺の隣に立って。
…付き合ったらこんな感じか？と想像してしまう俺って相当やばいんだと思う。
隣に立った時に、中学生の時は同じくらいだった背が、今じゃ10cm以上俺の方が高くて。
小柄な姿にもキュンキュンしっぱなしだった。
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おさかなマン(プロフ) - もう終始キュンッキュンです！次回が楽しみすぎます！！！ (2018年9月30日 0時) (
レス) id: 3258402eb8 (このIDを非表示/違反報告)
乙葉(プロフ) - レンズと君とは違い立場が変わり、とても楽しく読まさせて貰ってます。本当にいつもありがとうございます！頑張って下さい！ (2017年2月27日 22時) (レス) id: b305c76d28 (このIDを非表示/違反報告)
出雲 晴留(プロフ) - gray22さん» もう既に号泣ですっ！ (2017年2月26日 20時) (レス) id: a897dc61cf (このIDを非表示/違反報告)
gray22(プロフ) - お茶呑み星人さん» 凄い褒めていただいて…嬉しい(*^_^*)ありがとうございます！こちらこそ、大切に読んでくださりありがとうございます(^^) (2017年2月20日 20時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
gray22(プロフ) - 出雲 晴留さん» 遅れました！マサイくん好きなので笑 嬉しすぎますありがとう(*^_^*)27000hitびっくりしました笑 凄い！ これからも楽しみにいて頂けるよう頑張ります！ (2017年2月20日 20時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gray22
| 作成日時：2017年1月10日 20時
